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12/11/27 朝日俳壇、歌壇より
 更新が滞っています。ただいま、インターネット俳句会の作品の選句中 です。

 先週の金曜日には、関電前ひとり散歩に出かけました。当日はTNN大阪の呼びかける抗議行動はないということを知らずに20人以上の人が三々五々集まっ ていました。
 18時半ころにはTNN大阪のメンバーの一人が来て今日はやらないと説明していました。中には「やろう」「やってください」と食い下がる人もいたり。総 じてネット環境を持たない比較的年齢の高い人たちでした。

 呼び掛けてくれているTNN大阪は、「TwitNoNukesおおさか」という名前ですし、見かけるメンバーは若い人たちばかりです。インターネット、 ツイッターといったどちらかというと若い世代を対象としたメディアを通した呼びかけが、口コミで広がり普通の人たちの普通の運動?願い?となってきている 証を見たようです。

 そんな人もいるだろうと現場に駆けつけて丁寧に説明していることには関心しました。

 ビルの谷間を西からの時折り雨つぶも混じる天気でしたが、19時30まで関電本店ビルの南側の歩道を行ったり来たりゆっくりと散歩してきました。

 そうそう、嬉しいことも。
 当日が抗議行動がないことを知らない人の中の人、女性の二人連れに「今日はないようですよ」と話していたら、「ご苦労様です」とバッグから苺大福をいた だきました。

 翌24日は尼崎で行われた小野俊一さんお講演会に行ってきました。
 小野さんは東京電力福島第二原発で働いておられた技術者、現在は熊本で開業されている内科医です。311後は原発、放射能、被曝について盛んに発言され ています。
 模様は次回にでも。

 26 日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になって句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇この子らに戦はさせじ七五三(武蔵野市・水野李村:長谷川櫂選)
 敗戦後、六十数年でまた戦争が政治で語られるとは思っていませんでした。敗戦時にしっかりと反省をしてこなかったからでしょう。人に命令するのもイヤ、 命令されるのイヤ、まして人殺しなど私の子や孫にさせたくはありません。
 平和な七五三の光景と徴兵のコントラストが効いている作品だと思います。

◇冬紅葉鬼女棲むあたり紅の濃く(横浜市・児玉修:大串章選)
 紅葉はまだらに色づくもので、一つの木でも枝枝で濃淡があります。そこに鬼女が棲むとは発想が凄い。

◆朝日歌壇
◇本当にこれでいいのか離婚印押しつつこの人のやさしさを ふと(加古川市・山田寿子:永田和宏選)
 思うことはあっても未だ押したことはありません。
 「あの人」ではなく「この人」とありますからまだ身近な存在なのでしょう。女は決断するとあっさり、男はいつまでもジメジメと思いましたが、この期に及 んで「やさしさ」など感じるものだと大発見の歌でした。

◇今日は特にニュースがないから新聞は休刊ですという日も欲しい(平塚市・西一村:永田和宏選)
 「今日は真実を伝えることができませんから休刊します」といって新聞は廃刊して欲しいと思います。
 新聞はまだしもテレビの酷さはもう救いようがないように思います。マスメディアは翼賛報道ばかりで信じることはできません。

◇新しき本のにほひの書肆(しょし)を出でて籾(もみ)焼くかをりただよふ街へ(蓮田市・斎藤哲哉:馬場あき子選)
 「町」と「街」はどう違うのでしょう。
 私は行政の区画や村よりも人も多いところを「町」、その町の中でも一層人の多いところを「街」と
と書きます。
 本屋のある「街」を出て籾を焼くような田畑のある「街」に行くと読みましたが、籾を焼くのは「町」ではないかと思います。

◇猫を背に乗せて新聞読んでいる母の背丸し猫の背丸し(鎌ケ谷市・正治伸子:馬場あき子選)
 背中を丸くした母を思い出しました。

◇車椅子押せばよろこびどこまでも行く気の夫と泣きたい妻と(摂津市・内山豊子:馬場あき子選)
 妻の押す車椅子に乗ってみたいと思うこともありますが、そんなにしてまで生きていたくないという気の方が強いです。

◇ペルシャから絹の道経て遣唐使が持ち帰りたる瑠璃坏(るりのつき)見る(箕面市・大野美恵子:佐佐木幸綱選)
 正倉院展開催中です。一度は見ておきたいと思いつつ中々叶いません。
 今年は瑠璃坏が展示物の目玉とか。
 宝物を見ると思いはそれを作った人に思いがいってしまいます。瑠璃坏も金持ちが職人(庶民)に作らせて宝として持っていたものでしょう。持ち主より作り 手を思うのは貧乏人の僻みでしょうか。

◇街角にいちょう散らしの雨が降る会いたい人は百三十里(酒田市・富田光子:高野公彦選)
 百三十里。言い切ったことで私はドラマを想像してしまいます。

◇猪の肉がセシウム基準越え雑食のわが身にも及ばむ(宇都宮市・渡辺玲子:高野公彦選)
 雑食を選り好みして食べられないことと読みました。庶民は産地を気にしながらも汚染されているかものものを口にせざるをえません。枝野や野田はしっかり と選んだ汚染の無いものを食べているのでしょうね。
 先日の小野俊一さんの講演では、太平洋、アメリカ西海岸から東海岸、ヨーロッパまで福島第一原発由来の放射能で汚されているとのこと。食べ物から内部被 曝は恐ろしきことです。

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