Google
WWW を検索 残日録内 を検索
←Back Haiku  Photo Mail Archives Twitter Next→

12/12/31 島原ぶらり
 本年最後の更新となりました。この一年、お付き合いいただきありがと うございました。
 また、いただくメールやコメントにどれだけ励まされたでしょう。感謝しております。

 大飯原発の再稼働や、総選挙での憲法改悪、国防軍創設、基本的人権の制約、原発推進などを掲げた極右勢力が三分の二の議席を得るなど、厳しい現実に向き 合って生きて行かねばなりません。
 私は歌を歌うことも、楽器を奏でることも、絵を書くことも、人を説得することも、、何も出来ません。でも何かしなければ何も変わらないことは確かなこと です。せめてこのような発信を続けたいと思います。

 もう、選挙がいつだったのか、遠い昔のような気もします。
 反動色真っしぐらだった自民党は来年の参院選まで、極右の政策についてだんまりを決め込んでいるようです。また、「卒原発」などと意味不明な言葉で「脱 原発」の票を掠め取った「未来」は獲得した票に何も報いることなく雲散霧消してしまいました。
 嘉田滋賀県知事は何がしたかったのでしょう?一つだけ確かなことは反・脱原発を掲げた政党の票を分散させ、結果として原発推進派に力を貸したことではな いでしょうか。


 先 日の長崎行で書き残した島原編を書きおきます。
 長崎に行けば行っときたいところが長崎半島の先端・野母崎、雲仙、島原などいくつかありました。
 居酒屋の女将に野母崎と島原のどちらがいいでしょうか?と訪ねたら島原と即答されました。長崎から日帰り、初めての鉄道にも乗れるということで二泊三日 の中日を島原行きにしました。

◆諫早
 諫早までJR長崎線、諫早からは島原鉄道を利用して島原まで。
 諫早駅ではJRと島原鉄道が一つの改札を共用しています。乗り継ぎの時間があったので改札を出て駅前をぶらりと一回りします。
 駅前には関西では珍しくなった「西友」がありました。

割 引切符
 諫早駅のJRの券売機の端っこに島原鉄道の券売機があり、割引切符が二種売られていました。「島原名物体験切符」と言うのは、日帰り温泉の入浴券と具雑 煮という強度料
理の食事券がついて3,000円、諫早−島原の往復運賃は2,780円ですから、騙されてもよいと思って 「体験切符」を買いました。

 券売機には「具雑煮を食べることができる姫松屋は第二火曜日が定休日」と書かれていました。私の行ったのは第三火曜日でした。ことの詳細は後ほど。

◆島原鉄道
 黄色に塗られた一両編成の可愛いディーゼル車です。
 しばらく市街地を走り諫早湾干拓地の畑が広がります。大勢の人が出てキャベツの収穫をしている人たちもいます。農村育ちの私には見慣れた景色が続きま す。

 駅でもらってきたパンフレットには吾妻駅を出ると諫早湾干拓の潮受け堤防が見えると書かれていたのでカメラを構えていたのですが、一瞬で過ぎてしまい撮 ることはできませんでした。肉眼では一直線に伸びた堤防が見えました。

◆島原城下
 島原駅で割引切符の使える施設を確認して島原錠に向かいます。お城は駅前すぐのところにあります。ぐるっと濠端を一周しても2km足らずです。武家屋敷 の残る界隈、堀端をめぐります。

 保存された武家屋敷のいくつかは無料で見学することができました。居間に置かれた藩士夫婦と母親の三人が食事をしている人形が妙に生々しく記憶に残りま した。
 武家と言っても藤沢周平さんの作品に出てくる下級藩士の居宅のようなイメージでした。
 水が豊富なのか道路の真ん中に掘られた溝に綺麗な水が流れていました。

 堀端を歩くと堀の内側に公共施設があるのはどこでも同じです。堀の中は庭園のように整備されていたようで回遊できるようになっていますが、今は荒れ放 題、石垣の一部は崩れてブルーシートが掛けられたままになっています。

 歴史にも疎く島原城のいわれは知りませんが、天守らしき建物は一見してコンクリート作りと分かります。その建物の前では寒空に客もいないのに愛想の良い 忍者だか侍だかわからない格好をした若者が客引きのようなことをしていました。

 その一角には自衛隊の車両が数台、天幕を張って何かしているのですが、全く緊張感がありません。何をしていたのでしょう。
 ※帰ってネットで調べると石垣の清掃をしていたそうです。

◆具雑煮騒動
 お昼を回ってお腹も空いて来たのでお城の西側にある姫松屋に行ってみましたが「本日定休」の札、札には支店があるとのことでした。仕方なく支店を探すこ とにしました。

 老いてくるほどに方向感覚が鈍ってくるのでしょうか?
 迷いに迷って姫松屋の支店を見つけることができました。もう午後1時前なのに店内は混んでいます。

 まずはビールを注文し、店員さんにこのチケットは使えるか?と聞いて見ると奥に相談してもらったが本店でしか使えないとのことでした。「具雑煮」とやら は何ですか?と訊ねると餅の入った鍋料理風の食べ物で980円もすることが分かりました。
 せっかくだからと注文していただきました。餅以外にも春菊、蒲鉾、卵焼き、ささがきゴボウ、穴子、椎茸、蓮根、鳥肉に高野豆腐まで入っていました。
 名物に旨いものなしと言いますが、暖まりましたし、お腹は一杯になりまずまずに美味しい食べ物でした。

 食事のあと鯉の泳ぐ川などを見て回り、無人の島鉄本社前から諫早行きに乗車しました。途中、有人の本諫早駅で下車し駅員に事情を説明すると「休みでした か」「毎月第二火曜日が定休で」などと要領を得ません。

 「今日は第三火曜日、諫早駅の券売機にも第二火曜日が定休と書かれていた。島原の駅で場所を確認した時も何も言われなかった」ことなどを説明したとこ ろ、「本社の指示で1,000円お返しします」とのこと。返してくれるのは嬉しいがちょっとクレーマーになった気分で気持ちよくありませんでした。
 島原鉄道のHPにはお店の定休日のことは未だに書かれていません。また、同様のことが起こるでしょう。

◆復路
 午前中は曇っていた空も青空が見え出しました。
 有明海も穏やかです。潮受け堤防の写真を撮りたかったのですが帰りにも撮れませんでした。
 諫早からは大村湾側の長与を経由する長崎本線の旧線の列車でした。

 久しぶりに新しい鉄道に乗れました。ちょっと行き違いもあったけど楽しい旅でした。
←Back  Archives  Mail  Home  Next→ To
inserted by FC2 system inserted by FC2 system inserted by FC2 system inserted by FC2 system