13/02/16 映画「い
のちがいちばん輝く日」
今週末の金曜日には関西電力本店前での反原発の抗議行動はありません
でした。
今日は晴天にもかかわらず粉雪がチラつく寒い一日でした。
◆新聞もそろそろ
1月末の中日新聞に東京大学医科学研究所特任教授の上昌広さんのインタービュー記事「食の安全、除染より優先」が掲載されていました。
南相馬でホールボディカウンター測定するとセシウム137が体重1kg当り30ベクレルも子どもたちがいたそうです。このような子どもは親が放任的で家
庭菜園の野菜などを食べていたそうです。
上さんがこれから気をつけることとして「ウクライナでは、チェルノブイリ事故後10年たって、内部被ばく量が再び上がり始めた。原因は食品の汚染。時間
がたつと、あらゆる食品に汚染が広がってくる。日本でもこれから20年、30年、気をつけなくてはならない。ウクライナの研究者は、内部被ばくに関して
は、日本の初期対策は成功したと評価しています。汚染された食品の流通を止めたからです」(引用)
もう、福島の子どもたちに甲状腺の異常が報告されています。
◆リ・ハナ著「日本に生きる北朝鮮人 リ・ハナの一歩一歩」
ネットで評判になっていたリ・ハナさんの「日本に生きる北朝鮮人 リ・ハナの一歩一歩」を買いました。この頃は読書の
ペースが遅く中々読了できません。買っただけで読んだ気になってしまう悪いパターンに陥っています。
リ・ハナさんは在日朝鮮人二世の両親が帰国事業で北朝鮮に「帰国」。北朝鮮の新義州(シニジュ)市生れ、中国に脱北、その後日本に来て夜間中学、高校卒
業検定をとり現在は大学生だそうです。
Googleマップは北朝鮮の町も正確?に街路まで観ることができます。シニジュ市は鴨緑江(おうりょくこう)を挟んで中国との国境の町ですから、鴨緑
江を越えて脱北されたのでしょうか?
Webジャーナル・アジアプレスに
掲載されたリ・ハナさんのブログをまとめられたものだそうです。読み終わって面白ければ紹介します。
十三
(じゅうそう)の映画館・第七藝術劇場で「い
のちがいちばん輝く日」を観て来ました。
舞台は故郷の隣町・近江八幡にあるホスピス、そして入院患者のひとりが死を迎えるまでを丁寧に追ったドキュメンタリーです。
近江八幡にはアメリカ人建築家、実業家、キリスト教伝道者でもあったウィリアム・メレル・ヴォーリズ縁の病院や学校があります。私の時代にも金持ちの同
級生は近江兄弟社中学に通っていました。当時(今も?)ヴォーリズ(Vories)が発音できずにボリスとかモリスと言っていたようです。そして近江兄弟
社という企業は可愛い看護婦の描かれたメンソレターム(メンタム)を製造販売していましたがヴォーリズ亡きあと経営難で売却。現在はメンタームを製造販売
しています。
さて、そのヴォーリズが作ったヴォーリズ記念病院に付属するホスピス「希望館」で働くホスピス医の細井順さんと人生を終えようとする患者とその家族、医
療スタッフとの穏やかな時間が流れて行きます。
冒頭、ステンドグラスが柔らかい光を映す部屋で、カーディガン姿の細井さんが故人の入院から死に至るまでをベッドサイドの遺族に説明しています。その
後、牧師の簡潔な祈りが捧げられます。
病棟には何度も手術での入退院を繰り返して最後にこのホスピスにたどり着いた老女が心を開いていく様子などホスピスとは何かをじわじわと教えられます。
元高校の音楽教師だった患者はガンが背骨まで転移し手の施しようもないような病状で入院して来た。4ヶ月後の教え子たちとの演奏会や東京で産まれた孫と
対面したいなど希望を持っていました。
ホームページに掲載されていた細井さんの言葉を引用します。
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この映画は我々の思いを遥かに超えた形で『いのち』を表現している。いま混迷した時代を生きる多くの人々にとって、希望の灯火とならんことを切に願いつ
つ、今は天国に住まう患者さんの祈りを添えて、世に送り出そう。
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死ぬのも大変なことです。この映画のように穏やかに死ねればよいが。
◆予告編
七藝で近日公開予定の予告編が本編前に上映されていました。予告編や劇場でもらったパンフなどから2、3作紹介します。
◇「約束 名張毒ぶどう酒事件
死刑囚の生涯」
名張毒ぶどう酒事件で無実を叫びながらも死刑囚として50数年も拘束されている奥西勝さんを描いたもの。国が奥西さんの
死刑を執行できないのは国も冤罪の可能性を疑っている証でしょう。帝銀事件の平沢貞通氏のように獄死してくれるのを待っているのでしょう。
仲代達矢さんが「60年俳優をやってきた中で、私にとって記念碑的な作品です」と獄中の奥西さんを演じておられます。是
非観たい一作です。
◇「先祖になる」
二年前の東日本大震災による津波で家を流された老樵が自力で家を再建するというドキュメンタリー。津波に襲われるようなところに樵が住んでいたことが驚
きでした。
監督は「蟻の兵隊」を撮った池谷薫さ
ん。これも観たい一作。
◇「はちみつ色のユン」
1960年代〜70年代に韓国では20万人と言われる子どもたちが国際養子として祖国を離れたそうです。「冬の小鳥」では養護施設の子ども
たちがヨーロッパの人たちに養子縁組に選ばれるように躾けられていました。
そんな子どものひとりユンはベルギーの里親に引き取られ育てられて行きます。「ドキュメンタリー×アニメーション」と書かれています。予告編では回想
シーンがアニメーションで描かれたいました。
◇「さなぎ〜学校に行きたくない〜」
長野県の天竜川沿いの町で暮らす不登校の少女を14年も追いかけたドキュメンタリー。
元気で外で友だちと遊ぶことが大好きな子どもが学校には行けない。なぜなのでしょう。
天竜川、伊那谷の自然がキレイです。
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