14/01/14 朝日俳壇、歌壇より
東京都知事選挙は
自民公明の推す桝添さん、共産社民が推す宇都宮さん、そこに小泉元首相が推す細川さんなどで争われそうです。
ツイッターなどでは、宇都宮氏も細川氏も脱原発だから勝てる候補で一本化した方がよい、ついては宇都宮氏に「勇気ある」撤退をするようにとの意見が多く
流れています。
しかし、小泉・細川連合の脱原発が本物かどうかは甚だ疑問です。また、脱原発以外の政策も明らかにされていません。こんな状態で「一本化」など時期では
ないと思います。
19日投票で名護市の市長選挙が闘われています。現職でアメリカ軍基地の辺野古への移転に反対す
る稲嶺ススムさんと辺野古への移転推進派の闘いとなっています。
辺野古にアメリカの軍事基地を作らせない。
沖縄にアメリカの軍事基地は要らない。
日本にアメリカの軍事基地は要らない。
朝鮮人は○○、韓国人は△△などとヘイト・スピーチを繰り返す差別者たちは、「普天間基地をなくせ
ば中国が侵略してくる」ので辺野古への移設に反対するのは反日だと叫んでいますが、沖縄には37もアメリカ軍の基地があり、普天間を返還しても未だ36個
も基地があるのです。それに普天間に駐留する海兵隊は防衛部隊ではなく侵略部隊ですから何も変わらないのです。
さて、放射能の内部被曝について熊本の小野俊一医師が問診表を作られていますので紹介します。ブログはこ
ちら。
ブログにも書かれているようにおよそ15点が一つの目安となるそうです。一度試されてはいかがでしょう。その結果をブログのコメントに書き込んで欲しい
といわれています。
因みに私は大阪府下在住で合計8点でした。
13日付けの朝日
新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇人間の裏ばかり見て底冷えて(清瀬市・峠谷清広:金子兜太選)
裏ばかり見ていては淋しいことだという声も聞こえそうですが、私はひねくれ者ですから人の裏を見るのが好きです。
◇三軒に二軒は空家や今朝の春(門真市・奥中渓水:長谷川櫂選)
3軒に2軒ほどではありませんが、故郷の集落も十戸ほどの隣組には独居老人が2軒、空家が2軒、小学生は一人、中学生はゼロという淋しい限りです。都市
と農山村の二極化が進む。
◇死ぬという大事を忘れて日向ぼこ(横須賀市・佐藤博一:大串章選)
結構、結構。
◇ふるさとへ向かふ車窓の雪しまき(東京都府中市・酒井務:大串章選)
「しまく」「しまき」という言葉は故郷の方言かと思っていました。
◇もう旅は叶はぬかとも日向ぼこ(熊本市・永野由美子:稲畑汀子選)
私も旅に出ると、これで旅に出るのも最後かといつも思う年頃です。
◆朝日歌壇
◇帰りたいでも古里は売られそうやりきれなくて旅にでかける(いわき市・鈴木一功:
馬場あき子選)
「売られそう」を選者は汚染土等の貯蔵施設の建設のために売られるのだろうと評されていますが、私
は国によって売られた棄てられたと読みました。
◇ほとぼりがさめたと見てか原発はじわりじわりと息吹き返す(中央市・前田良一:佐佐木幸綱選)
今週も原発事故の歌、秘密保護法関連の歌が多く選ばれていました。
忘れやすい民族が忘れるのを待って再稼動をするのでしょう。原発が止まって4ヶ月、電気は足りています。
◇大き子と小(ち)さき子遊ぶシーソーのごとく「個」より「公」に傾く(中央市・前田良一:高野公彦選)
難しい作品です。選者は日本が全体主義に傾いている状況が詠まれていると。
ここで詠まれている「公」とは国益、国体といった実態のないもののように思う。
◇わが孫に赤紙の届くそんな日がきつと来るだらう秘密保護法(奈良県・大野まゆみ:高野公彦選)
もうそんなことが現実になる。妄想ではない。
東京都下に暮らす孫たちの内部被曝や、兵隊に取られる日が来ないことを。
◇師走6日を8日と共に忘れてはならぬ日とし錘をつけて(西条市・亀井克礼:永田和宏選)
12月8日は日米開戦の日、6日は秘密保護法成立の日、忘れてはなりません。
◇あなたしかわかってくれない事もあるだけどあなたは逝ってしまった(京田辺市・藤田佳予子:永田和宏選)
藤田さんは亡くなられたご主人を詠んだ歌が度々入選しています。
私など、3日もすれば忘れられてしまうことでしょう。
◆第30回朝日歌壇賞
今週は歌壇の年間賞の発表です。秘密保護法に批判的な作品が選ばれていました。福島市の美原さんの作品は今年は選ばれていませんでした。
高野公彦さん選の安良田さんの「就活生」の作品は私も紹介しました。
◇永田和宏選
王様は裸なんだと叫ぶことできない時代がやってくるんだ(茅ヶ崎市・喜島成幸)
選者評「子どもにも分かる短い言葉で問題の本質を言い当てていて、共感を呼ぶ」
◇馬場あき子選
愛という言葉ではなく恋という言葉でもなく君は歳月(豊橋市・中村悦子)
選者評「人生をともにしてきた人との歳月を、よく言い当てて味わい深い」
◇佐佐木幸綱選
本当は自分はいるのに今いないような気がする受験会場(太宰府市・須田紫野)
選者評「今、ここ、現場感のリアルさ。受験会場独特の空気を見事に表現した」
◇高野公彦選
職業は就活生です新宿のハンバーガー屋で夜行バスを待つ(瀬戸内市・安良田梨湖)
選者評「東京から岡山まで夜行バス。辛(つら)い就活。でもめげない強さのある歌」
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