14/08/06 朝日俳壇、歌壇より
今日は広島の原爆記念日、今年は
所用で広島を訪れることが出来ませんでした。
広島の平和宣言は集団的自衛権の行使容認の閣議決定には直接触れませんでしたが、
「(前略)我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している今こそ、日本国憲法の崇高な平和主義のもとで69年間戦争をしなかった事実を重く受け止め
る必要があります(後略)」
と、言っています。
この国に、憲法の言う「立憲主義」「平和主義」に立ち返ってほしいと思います。
8月4日付けの朝
日新聞の俳壇、歌壇の気になった句や歌を紹介するのが今日になりました。
◆朝日俳壇
◇ハンサムな夏木にひとり雨宿り(藤岡市・飯塚柚花:長谷川櫂選)
ハンサムな木とは何だろう。羨ましいこと。
◇炎天に烈火のごとき意志ありて(みよし市・稲垣長:大串章選)
句意に同意。豪雨、灼熱など異常な気象には天の意志があるように思えてなりません。
◇夏痩の友哀れとも羨(とも)しとも(鹿児島市・青野迦葉:稲畑汀子選)
夏痩せの友人を哀れとも羨ましいとも。哀れとはかなり病的な夏痩せか?
◇一瞬と言ふ時遠し原爆忌(芦屋市・北井真有美:金子兜太選)
戦闘機の爆弾投下ボタンを押すために兵士にはいくらかの躊躇いがあったのだろう
か?
その一瞬に十数万人が殺された。
◆朝日歌壇
◇少なくも選者四人が読むからは送り続けん反戦の歌(渋川市・中村幸生:佐佐木幸綱選)
反戦の歌(声)は誰が読もうが読まれないがあげ続けることが私たちの責任だと思う。選者は「最近、無力感をうたう時事詠が多くなってきたのは気がかり」
と。
◇負け試合に相手の校歌長かりき起立して聴く「白雲なびく」(東京都・上田国博:佐佐木幸綱選)
神妙な顔をして相手校の校歌を聞くことは退屈なことだろう。「白雲なびく」とは校歌の常套句だろうか。
◇みちのくの風鈴くれし友もなしやさしき音をひとり聞くのみ(諫早市・麻生勝行:高野公彦選)
南部鉄の風鈴だろうか。贈ってくれた友はもういない。
◇線量を忘れかけてた三年目除染作業の通知が届く(福島市・稲村忠衛:永田和宏選)
原発事故後の三年で放射能汚染はいくらかでも改善したのだろうか?「改善」したのは安全基準の切り上げばかり。
◇カフェオレのマグカップ置く傍らに空爆されてガザの街燃ゆ(秦野市・福島健太郎:永田和宏選)
お茶のカップを置いた傍に空爆されて燃えているガザの街の写真が載った新聞でもあったのだろうか。
ナチに虐殺されたユダヤの人たちの国、イスラエルがパレスチナのガザを攻撃し子どもたちを殺している。ガザにはイスラエルにロケット弾を打ち込むハマス
がいるからしょうがないのだろうか?私には理解できない。戦争での犠牲はいつも弱いものばかり。
◇沈黙を同意とみなす政権にもの言わざるは恐ろしきこと(東京都・十亀弘史:永田和
宏選)
沈黙は同意、肯定です。否だと思えば声をあげなければなりません。一番簡単なのは選挙に行くことです。長野県知事選挙にオール与党の候補に対して立候補
しているのは野口しゅんぽうさん。陣営の呼び掛けは「戦争に行くな!選挙に行こう!」です。
◇「友だちに戻ろうか」とは世界一むずかしいことをさらりと言うね(東京都・上田結香:永田和宏選)
上田結香さんらしい一首でした。
◇人生観が変わるねと初めての夜勤を終えし次男はポツリ(名古屋市・福田万里子:馬場あき子選)
夜勤などという仕事は人生観が変わるほど非日常な出来事だったのでしょう。幸せな半生に乾杯。
◇訪ひ来ればわが出生地横須賀の雨の港に軍艦ならぶ(霧島市・久野茂樹:馬場あき子選)
こんなことを聞いたことがあります。
アメリカ軍の原子力空母などを横須賀に配備したい場合、九州の佐世保港に先行配備するのだそうです。佐世保での抗議行動で免疫をつけて首都圏に配備する
のだそうです。
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