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14/09/01 朝日俳壇、歌壇より

  9月1日付け の朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇

◇軍歌とふ悲しき歌や敗戦忌(北九州市・伊藤信昭:長谷川櫂選)
 敗戦忌には、軍歌という兵隊を鼓舞する歌も虚しく悲しい。

◇戦争を知らぬ子ばかり夏休(尼崎市・ほりもとちか:長谷川櫂選)
 「戦争を知らぬ」とは戦争の無かった時代に生まれた育ったということではなく、戦争を知ろうとしないことではないか?
 歌壇の<
広島に育ちて毎化夏ヒロシマを学びて思う「知らぬということ」>を思う。

◇敗戦日無残に青き空なりし(横浜市・神尾幸子:大串章選)
 鎮魂の日なに、この青空は何だ。明るすぎるではないか。

◇唐黍の焼く香この街らしくなる(札幌市・菅原ツヤ子:稲畑汀子選)
 数十年に貧乏旅行で行った札幌で食べたトウキビ(内地ではトウモロコシと呼んでいた)の甘さは忘れられない。

◇人間の頭上に原爆落とした日(秩父市・浅賀信太郎:金子兜太選)
 そう、そして十数万の人を殺し何十年も苦しめてきた一発の原発、こんなものは一発も地球に要らない。

◆朝日歌壇
◇広島に育ちて毎化夏ヒロシマを学びて思う「知らぬということ」(広島県府中市・内海恒子:佐佐木幸綱選)
 戦争を原爆を知らないとは経験のあるなしではないと思う。
 この作者のように学ぶことだと思う。

◇黙禱を捧げて水を飲むこれは何万人が飲めなかった水(安良田梨湖・佐佐木幸綱/永田和宏/馬場あき子選)
 原爆に被爆した人たちは「水をくれ」と言って彷徨ったそうです。安良田さんの鎮魂の歌。

◇敗戦日朝から不機嫌に触らぬ神の毎年のこと(東京都・をがわまなぶ:佐佐木幸綱選)
 敗戦日に不機嫌な父、尊敬するな。

◇キスリング背負ひ縦走をせし夏の等高線の蜜なりしかな(川崎市・赤松郁夫:高野公彦選)
 登山でもサイクリングでも等高線の密なるところを探していたのは昔のこと。私が山に登っていた頃のリュックサックがこの歌のキスリングと言われる帆布聖 のものでした。
 高校の山岳部に入るとキスリングと皮の登山靴を買ったことを思い出しました。

◇縦じわと横じわ深く交差させヒロシマに座すケネディ大使(近江八幡市・寺下吉則:永田和宏選)
 アメリカは好きではないですが、今のアメリカの駐日大使の顔は中々良い顔だと思う。

◇「見解の相違ですね」と打ち切った民への宣戦布告のやうに(浜松市・桑原元義:永田和宏選)
 ケネディ大使の顔に比べて、この国の首相の顔はどうだろう。剥くんでにやけた顔で被爆者との面談のときに集団的自衛権の行使容認に対して問いかけられた 時に「見解の相違だ」と逃げたそうです。
 作品のように国民への宣戦布告だと思う。

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