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14/10/03 慌ただしく夏は行く

 今頃、夏が行くと 言っも季節はずれの最たるもののようですが、9月分の電気の使用量がでました。
 我が家の電気の使用量の推移を見ていると、夏も終わったとしみじみと感じます。


 使用量は185kWh、前月比マイナス117kWh、前年同月比プラス5kWhでした。7月、8月と高かった使用量も残暑の残る9月には落ち着いてきま した。今年は残暑が無かったような季節感でした。

 秋になると19円分の良い知らせもありました。
 最低賃金が19円上がったのです。大阪府では819円から838円に上がりました。スライドして私の時給も828円から850円に上がりました。せめて 1000円になって欲しいと思うのですが、私の働いている内には来ないでしょう。

 久しぶりに本の話題をちょっと書いてみます。

 ラジオ番組で紹介されていた本で、小田島雄志さんの「井上ひさしの劇ことば」です。
 小田島さんの本は初めてですし、井上ひさしさんの芝居もそんなに見たことのない私ですが買って読んでみました。

 小田島さんはシェイクスピアに関する著作も多い演劇評論家だそうで、本書の中にもシェイクスピアの芝居と井上ひさしさんの芝居との比較した章もありまし た。私には少し難しかった。
 でも読み進むうちに井上ひさしという大きな存在がもうないのだと実感するしかないのです。

 私の見た「父と暮らせば」に関する部分を紹介します。
 「父と暮らせば」は広島で被爆し家族を亡くした女性が亡霊となって現れる父との会話だけで進められる二人芝居です。

 「父と暮らせば」について井上ひさしさんが書かれた言葉が紹介されていました。

 「あの二個の原子爆弾は、日本人の上に落と されたばかりではなく、人間の存在全体に落とされたものだと考えるからである。あのときの被爆者たちは、核の存在から逃れることのできない二十世紀後半の 世界中の人間を代表して、地獄の火で焼かれたのだ。だから被害者意識からではなく、世界五十四億の人間の一人として、あの地獄を知っていながら『知らない ふり』をすることは、なににもまして罪深いことだと考えるから書くのである」

 私はこの文章を涙無しでは読めませんでした。
 広島では広島平和記念資料館に展示されている左の写真のような展示物が酷いと展示されなくなるようなことが検討されています。広島在住の方が反対する署 名を集められていますが、井上ひさしさんが書かれているように「知らないふり」をすることにならないでしょうか。

 こんな本を読むとこまつ座の芝居が見たくなってきました。

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