Google
WWW を検索 残日録内 を検索
←Back Haiku  Photo Mail Archives Twitter Next→

14/12/04 朝日俳壇、歌壇より

 12月になり衆議 院議員選挙が公示されました。
 私のフォローしているTwitterでは、今回は反自民の当選できそうな候補者にとか、当選できなくても共産党候補に投票しようなどとさまざまな意見が 発せられています。
 私は、ウソをつかない、共産党の候補者に一票を投じます。みなさんも是非投票を。

 そんな中、序盤の情勢が報道されていました。なんと自民党が300議席を超える勢いだと。「自民300議席超える勢い 衆院選・序盤情勢調査」(朝日新聞 14/12/04)
 そんな馬鹿なことが起ってはたまったものではありません。こんなに苛められ展望も希望も抱けない国民が9割以上といわれているのに、なぜ自民党が勝つの でしょうか?
 安倍総理は100万人以上の雇用が拡大したと自慢げに語っていますが、その半分以上は65歳以上の高齢者だそうです。高齢者が正規社員に雇用されること もなく、最低賃金ギリギリの不安定な労働環境で働いているのです。

 先の朝日新聞の記事で「共産は公示前の8議席から倍近く増える見通し」との観測だけは当たって欲しいものです。

 12月1日付けの 朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇呼出しは日本人なり冬ぬくし(川西市・上村敏夫:大串章選)
 番付の上位には外国出身者が並んでいます。しかし、行司や呼出には外国人の名はありません。九州場所を最後に立呼出の秀男さんが定年退職されたと報じら れていました。

◇雨昏き庭に黄を増す石蕗の花(大阪市・友井正明:稲畑汀子選)
 石蕗の花は暗い場所を明るく照らすものであるらしい。よく俳句や短歌に取り上げられています。

◇グレー着て壁に溶け入る冬の人(大阪市・田島もり:金子兜太選)
 壁に溶ける、冬の人などグレー着てとともに三つの言葉が溶け合っている。

◇人人の中に一人となりて冬(香芝市・土井岳毅:長谷川櫂選)
 「人人」のこと選者は「『人々』ではなく『人、人』。雑踏である」と評されていま す。
 雑踏の中の一人、そして冬。

◆朝日歌壇
◇捨てありしスポーツ紙で読む来季の松坂年俸四億上原十億(ホームレス・坪内政夫:高野公彦選)
 松坂や上原がホームレスの坪内さんと比べて何億倍の努力をしたのだろうか?
 人の運命の明暗はどこで分かれるのだろう。

◇銀杏(ぎんなん)の熟れて落ちたる実を踏みて金曜デモへ茱萸坂(ぐみざか)を上る(東京都・白倉眞弓:永田和宏選)
 銀杏を踏むことでその決意がみなぎる。

◇信号の人形(ひとがた)マークはどれもみな男性だよね別にいいけど(川内市・坂本捷子:永田和宏選)
 「別にいいけど」が女の厳しい心根がわかる。

◇ペニシリン宝のように扱いしかの日々人は謙虚でありき(春日井市・伊東紀美子:永田和宏選)
 私の親の世代の人たちだろう。私たちも謙虚であらねば。

◇四十円のラーメン食べたといふ短歌われは三十円少し先輩(長野県・小林正人:永田和宏選)
 私の時代は二十円のそばだった。

◇注射待つ老人達に医師やさし木枯し時折音を立てつつ(摂津市・内山豊子:馬場あき子選)
 予防接種の注射だろうか?
 私はもう数年注射を待つことがない身だ。

◇死ぬのなら酒も止めねばよかったと誰も言わずに酒を飲む通夜(大和高田市・森村貴 和子:佐佐木幸綱選)
  「止めねば」は「とめねば」であり「やめねば」ではない。
 どうせこんなに早く死ぬのなら、欲しがった酒は飲ませてやれば良かったと残されたものの思い。でも誰も言わない。淋しい酒だ。

←Back  Archives  Mail  Home  Next→ Top
inserted by FC2 system inserted by FC2 system inserted by FC2 system