04/10/26
無線綴(むせんとじ)
中学生か、高校生の頃に国
語の
担任の先生から、偉い文人の言葉だといって教えられた言葉があります。”家は借りて住め、本は買って読め”
小学校、中学校、高校と読書とは縁遠い生活をしておりましたが、高校の半ばから本を読む習慣がつきました。当時は、山登りをしており、登山家の遺稿集
「風
雪のビバーク」や 「単独行」等と、探検家の手記などを読んでいました。読書遍歴は別の機会に。
◆私が本を買う動機と購入方法について
◇書店の店頭で買う
大阪・梅田界隈で最近立ち寄る店は、ジュンク堂大阪本店(アバンザ)、旭
屋本店です。古書店は大阪駅前ビル付近に数店と、地下の阪神百貨店前にある萬字屋等、あとは阪急カッパ横丁くらいにあるのですが、稀覯本目当てではない
私には敷居が高いお店ばかりになりつつあります。
少しのお金と少しの時間があるときには、大型書店の日本文学、ミステリー、ノンフィ
クション、文
庫、アウトドア等雑多な書棚をまわり気になる本をピックアップして購入しています。
この本の買い方が一番好きで楽しいひと時です。
新聞・雑誌の書評などを見て買う新刊本は、店頭で買うことが多い
です。ジュンク堂には書棚検索のパソコンがあり、書名または著者名が分かっていれば簡単に探すことができます。
◇インターネットで買う
インターネットで買う本は二種類あります。
発行部数の少ない新刊は、書店に並ぶことも余りありません。またすぐに店頭から消えてしまいます。こんな本は、書店の取り寄せより、インターネットで購
入
したほうが便利なような気がします。
「本をさがす」(http://www.books.or.jp/)や
「ジュン
ク堂」(http://www.junkudo.co.jp/)
を
利用することが多いです。
読んだ本や、見た映画等から関連しての本は、新刊でない場合が多くインターネットの「日本の古本屋」(http://www.kosho.or.jp/)
で探して購入しています。
日本の古本屋には、全国2,700の古書店が加盟していて、私が購入する戦後発行の本は殆ど入手することが可能です。
◆無線綴
俳人種田山頭火に興味があって、「山頭火の本」全16巻を1万円余りで「日本の古書店」から購入しました。購入時の体裁は綺麗でしたが、読んでいる間に
写真
のようになってしまいました。
さて、本題と言うか蛇足と言うか、表題の無線綴ですが私の購入した「山頭火の本」は無線綴
だったためにこんなにバラバラになってしまったのです。
無線綴とは、本を安く製本するための手法で一般的には文庫本などの並製本といわれる本に使われています。本の背(背
表
紙の方)を揃えて接着剤で固めている
ようです。
で、こんな本は数年経つと接着剤が劣化して180度近くまで本を広げるとビリビリと接着剤が割れてバラバラになってしまいます。
物を作って売る側の論理で、安く作り大量に消費させるために、いろんな手法や素材が考案され、私たちの生活は一見便利になったように見えますが、「便利
=幸せ」ではないようですね。
本は文化だと思うのですが。
私にすれば高価
な買い
物でしたので残念なことでしたが、イン
ターネットで調べてみると個人の方のホーム
ページのようですが、手作り製本情報「BIND
UP」(http://drtarobe.at.fc2.com/)
というのがあり、素人でも修復できそうなので一度挑戦してみようと思ってお
ります。 |