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10/01/27 映画「誰がため」

 小沢一郎・民主党 幹事長の政治資金疑惑事件を検察VS小沢の対立構造とか、小沢狙い撃ちとか、検察のリークがおかしいなどなど、マスコミは自分たちが世論を作り出している かの ようです。

 今さらマスコミに権力からのリーク云々を言われたくありません。日本のマスコミは検察・警察からのリーク情報を垂れ流して多くの人の人権を侵害してきま し た。
 マスコミは権力におもねって、足利事件、松本サリン事件などすべての冤罪事件に加担してきました。冤罪事件の片棒を担いだことの反省もなしに「検察の リーク云々」は片腹痛いことで す。

 人も組織も過ちを起こすものです。過ちに気づいたときにどういう態度をとるかでその人や組織の真価がわかります。過ちを認め、過ちにより傷つけた人がい るなら謝罪し、二度と同じ過ちを繰り返さない方策を講じることです。

 ※リーク(leak)とは「意図的に秘密や情報などを漏らすこと」とネット上の辞書「大辞林」にあります。「意図的に」です。

  しばらく観たい映画がなかったので久しぶりの映画でした。先週末に観た「誰がため」 を紹介します。
 デンマークで作られた映画を観るのは初めてでした。

 第二次世界大戦末期の1994年、デンマークの首都コペ ンハーゲンはドイツに占領されていました。反ナチスを掲げるレジスタンス組織に属する実在したベントとヨーンの二人の男の劇的な反省を描いた映画でした。
 彼らの任務はナチスに寝返った人たちを暗殺することでした。妻子持ちで人を殺したことのないヨーンはベントの危機を経験したことから次々と暗殺を繰り返 していきます。

 暗殺に対するナチスの秘密警察・ゲシュタポの報復が激化しレジスタンスの仲間が次々と処刑されていきます。組織内ではメンバーの動静を密告するものがい るとベントの恋人ケティの暗殺が命令されます。
 彼らに指示を与えるヴィンター、ケティ、ゲシュタポのリーダー・ホフマンなどなど誰が敵か裏切りものか、ホフマンの乗った車だと教えられて襲撃した車に 乗っていた子ども誤って殺してしまうなど二人は疑心暗鬼に陥っていきます。

 デンマークの国民が占領軍に抵抗することは理解できますが、ナチスへの協力者を暗殺していくまでの動機が今ひとつ描けていないよう思いました。
 
 テロとレジスタンスの違いは何でしょう?
 正義とは何でしょう?
 つくづく、戦争というものが人を狂わし、人の命がなんと軽くなるものでしょう。

 ベントとヨーンの二人は最期はゲシュタポに生け捕りにされないこと、生け捕りにされると仲間を裏切るかも知れないとの信念どおり壮絶な死を迎えます。
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