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06/11/08 交々のこと

 一つ、一つ個別に取り上げたいテーマですが、頭が整理できずに纏めきれ て いません。
 備忘録のつもりでテーマを列挙しておきます。

◆教育基本法改悪案は廃案に
 7日付け朝日新聞朝刊の1面には「教育基本法 来週可決へ」という見出しで、「民主党など野党もそれ以上採決を遅らせる審議拒否など抵抗は困難との判断 に傾いた・・」と書かれています。

 しかし、教育基本法改悪のアリバイ作りのために開催していたタウンミーティングで「やらせ質問」を依頼していたことが明らかになりました。(公聴会とい えばよいものを、タウンミーティングなどという言葉自体が怪しいことです)

 9月2日に小坂文科相(当時)が出席して青森県八戸市で開催された「教育改革タウンミーティング」で、内閣府が作った「やらせ質問」の依頼文書を県教育 委員会→中学校長→PTA関係者へと伝達して「やらせ質問」をさせていたそうです。

 その質問内容は、以下の3種だったそうです。
 @時代に対応すべく、教育の根本となる教育基本法は見直すべきだと思います。
 A改正案は「公共の精神」などの視点が重視されていることに強く共感しています。改正を一つのきっかけとして、思いやりのある社会の実現を目指していく べきだと思います。
 B教育の原点はやはり家庭教育だと思います。

 当然とはいえ、教育基本法改悪ありきの質問ばかりです。

 質問の仕方にも「演技指導」があったようです。
 ▽できるだけ趣旨を踏まえて、自分の言葉で
 ▽せりふの棒読みは避けてください(おいおい「台詞」ですか)
 ▽「お願いされて…」とか「依頼されて…」というのは言わないで
 ▽あくまで自分の意見を言っている、という感じで

 呆れてものが言えません。

 「教基法見直し『やらせ質問』」(しんぶん赤旗 06/11/05)

 塩崎官房長官は「現場の行き過ぎがあった。TMに対する信頼感を損ないかねないようなことが起きてしまい、大変遺憾だ」と惚けたことを言っているそうで す。

◇現場の行き過ぎ
 汚職、談合、企業犯罪などでトップがいう台詞です。
 「塩崎官房長官、お前もか!」
 責任は自分には無く、現場の勝手な行動と言うのです。

◇信頼感を損ないかねない
 冗談でしょう、TM(タウンミーティング)など元々信頼しておりませんが。
 アリバイが崩れたのですから、教育基本法改悪案は廃案にすべきでしょう。
 新聞は何故「TM」などと表記するのでしょう。

 「『行きすぎ』認め、TM運営見直し表明 塩崎官房長官」朝日新聞 06/11/07)

◆藤沢周平さんのこと
 久し振りに藤沢周平さんの話題です。

◇ムック本
 朝日新聞社から「藤沢周平の世界」というムック本(週刊、全30巻、朝日新聞社は「週刊百科」と呼称」)が創刊されました。
 創刊号は「蝉しぐれ」が取り上げられています。

 内容に目新しいものはありません。
 「蝉しぐれ」は他社でもグラフ誌が出版されており、特に目新しい内容ではありませんでした。

◇娘から見た藤沢周平さん
 周平さんの一人娘・遠藤展子さんが書かれた「藤 沢周平 父の周辺」が評判のようです。

 毎日新聞の「今週の本棚」という書評にも取り上げら得ています。「『藤沢周平 父の周辺』 著者・遠藤展子さん」(毎日新聞 06/11/05)

 父・藤沢周平が語られているようです。
 ・しょっぱいもの好き
 ・ギターがうまかった
 ・口癖は「普通が一番」etc.

 藤沢周平ファンには外せない本のようですが、なぜか読む気が起こりません。
 前に周平さんの実弟・小菅繁治さんの「兄 藤沢周平」を読ん だからかもしれません。

 弟・小菅繁治さんから見た、兄・周平さん、その奥さん、娘さん、そして実母の関係が綴られていました。
 親族間に軋轢があったようです。
 読後は、藤沢周平さんに同情したことを憶えています。
 再読して紹介できればと思います。

◆中国電力社長の迷言
 「一連の経緯について山下社長は『記憶にない』としたうえで、『(コンプライアンスを担当する)CSR(企業の社会的責任)推進部門が当時の私の認識の 有無を含めて調査している』と話している。」(「ダムのデータ改ざん、中国電力が国に報告せず」朝日新聞 06/10/30)

 水力発電用のダム堰堤の沈み込みのデータを改ざんし国土交通省と経済産業省に報告していた事件で、中国電力の山下隆社長(改ざん当時所轄支店長)は、記 憶にないそうで、自らの「記憶」について有無を含めて調査しているという発言をしています。

 「記憶にない」と言い切っている人の記憶をどのようにして調べるのでしょうか?

 ところがこの社長は、新聞社の取材に対して「改ざんの報告を受けて本社に連絡をした」と一転「記憶を蘇らせた」そうです。
 その言い分は、
 「当時の資料やパソコンのデータを見たら思い出した。結果的に会見時に明らかにできず申し訳ない」だそうです。(「中国電ダムデータ改ざん、社長『報告受けた』」朝日新聞 06/11/06)

 だらけた会社ですね。
 こんな会社に原子力発電所を運転させてよいのでしょうか?

◆フセイン死刑判決
 フセイン・イラク元大統領にイラク高等法廷は死刑の判決を下しました。
 11月6日付け朝日新聞の「解説」には、この裁判に関するアメリカの露骨な介入があったと報じています。

 ▽アメリカ人権団体によると、アメリカ政府は法廷に50人以上の顧問を送り込み約150億円を使った。
 ▽法廷の映像はアメリカ当局がチェックし、許可部分だけが配信されて。
 ▽傍聴する記者もアメリカ当局の指示に従うように誓約させられていた。
 ▽そして何よりも判決期日が、アメリカ中間選挙の直前に設定されていた。

 他にも、弁護人本人や裁判官の親族らが次々に暗殺されたり、被告に同情的な言動をした裁判長は更迭されているそうです。
 傀儡政権下の裁判のようです。

 アメリカ・ブッシュ政権の忠実な下僕である日本の安倍晋三首相は「イラクにおいて法律の支配のもとに公正な裁判が行われたと認 識している」と、宗主国に忠誠を誓っているようです。
 このような態度を尻尾をふる犬というのでしょうか?

 「安倍首相『法のもとに公正な裁判』と評価 フセイン判決」(朝日新聞 06/11/06)

◆核武装論議
 自民党の中川昭一政調会長の核武装論議発言に対する安倍首相の曖昧な態度は許せませんが、読売新聞の今朝の社説は「議論を封じるな」として、中川政調会 長の発言を「責任ある政治の誠実な態度」だと評価しています。

 誰かが核を持つから自分も持つという論理は、北朝鮮と同じではありませんか?
 北朝鮮を非難することはできません。
 核保有国に核廃絶を迫ることもできません。 

 「[核論議]『議論すら封じるのはおかしい』」(読売新聞 06/11/08)

◆寄稿家の思想
 テレビにも良く出ておられる姜尚中(カン・サンジュン)さんは、日本国憲法9条を守る立場のWebサイト「マガジン9条」 の発起人であり、「憲法を変えて戦争に行こう―という世の中にしないための18人の発言」で日 本国憲法擁護立場から発言をされております。
 その姜尚中が創価学会系の「第三文 明」に寄稿されていることを電車の吊り広告で知りました。

 寄稿家は発表の場を選ばないものなのでしょうか?
 喰うためには買ってくれる(発表の場を提供してくれる)媒体なら何でも良いのでしょうか?
 門外者には分かり難いことです。

 憲法改正(悪)の前段となる教育基本法改正を積極的にすすめている公明党は創価学会を主な支援母体としています。

 6日付け公明新聞には、テレビ番組に出演した漆原公明党国対委員長の発言を紹介しています。
 「教育基本法案について、『法体系からすれば、教育界の“憲法”』と指摘。『教育の“憲法”を作り、理念を定めた上で、(教育現場で起きている)各論 (の議論)の段階に入るのが、正しい手順だ』とし、早期成立に全力を挙げる考えを述べた」

 「教育基本法案の成立に全力」(公明新聞 06/11/06)
 
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