08/01/12 モーダルシフト
カタログハウスの「通販生
活」
(08年春号)に、カタログハウスは北海道、九州地域への商品の配送にモーダルシフト配送を使っているという記事がありました。
モーダルシフト(Modal shift)とは、貨物輸送の手段を自動車や飛行機から、環境に負荷の軽い鉄道や船舶に移行しようとする考え方です。
モーダルシフトの目的或いは効果は以下の諸点だといわれています。
◆モーダルシフトの利点(目的)
◇窒素酸化物などの排気ガスによる大気汚染の防止
◇CO2による排出量の削減による温暖化防止
◇エネルギー消費効率の向上を図る
◇道路混雑問題の解消と交通事故の防止
「通販生活」の記事によると、東京〜福岡間で5トンのコンテナ1台分の貨物を輸送する場合のCO2の排出量は、
◇トラック輸送の場合
CO2排出量:800Kg
◇モーダルシフト輸送の場合(トラック輸送+貨車+トラック輸送)
CO2排出量:150Kg
その差は、650KgのCO2の排出が抑制できます。
でも、中々シフトされません。
国土交通省の「陸運統計要覧」によると、鉄道輸送の占める割合は、1%或いは4%(重量t×輸送距離Km)でしかなく経年の
変化もありません。
◆モーダルシフトの課題
◇近距離輸送には向かない
発着の貨物駅(或いは港)との輸送はトラックに頼るために、近距離輸送ではかえってエネルギー効率が悪くなる。
◇遅い
積み下ろしの手間や、JRの線路は旅客輸送を優先しているために、貨物輸送は夜間となることなどからトラック輸送に比べ1日程度遅くなる。
◇貨物輸送の効率を上げにくい
国鉄時代の合理化?により貨物輸送用の設備が廃止されていたり、整備新幹線の開業では在来線が廃業されているなど、設備の増強が難しい。
◆他にも親環境の生活の仕方があるように思います。
ゆっくりと考えてみたいテーマです。
◇パークアンドライド
都心への車の乗り入れを規制し、都心部内の移動は公共交通機関を利用するような施策はどうなっているのでしょうか?
◇リターナブル瓶
昔の牛乳瓶や、お酒の一升瓶のように繰り返し使える容器の利用はどうなっているのでしょうか?
使い捨ての紙パックにして、輸送コストを下げ、私たちの購入価格も下がっているのかもしれませんが、本当によいことでしょうか?
◇自転車の活用
誰の謀略なのか、マスコミは自転車と歩行者の事故を必要以上に取り上げているように思います。
歩道を自転車通行可に指定して、自転車にやさしい道路と言うのは行政の怠慢です。
自転車は車道を走るものです。車道の路側帯のペインティングをあと50cm広げるだけで随分自転車にやさしい道路になると思います。
安いもの、便利なものが「良い」という思い込みは、一旦止まって考え直したほうが良いのかもしれません。
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