08/07/01 半年を振り返り
2008年も半年が過ぎてしま
いました。
耳順を過ぎて、人生の中で最悪の6ヶ月だったような気がします。
昨年の秋から始まった不当配転、退職強要に対する100日闘争は、労働者側の不調和音によって惨敗、12月末に解雇されてしまいました。
年老いてからの求職活動は想像以上に困難です。
自分の経験を生かせる仕事をなどと思っていては、そんな仕事はまったくありません。
職業安定所(ハローワーク)では「あなたの仕事はありません」と、はっきりと言ってくれます。
求職票には年齢問わずと書かれていても面接もしてくれません。何とか働かなくてはという焦りばかりが募ってきます。
5月末に、昨年1月に不正取引が明るみに出て捜査が続いていた会社の幹部らが逮捕起訴されました。
私自身も、逮捕前には証券取引等監視委員会の事情聴取や数紙の取材を受けるなどしました。
経理担当の専務が訴追されていないこと、起訴容疑が証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)罪だったことが残念ですが、裁判の行方を見守りたいと
思っています。
無職の身では気が引けて自転車に跨ることが少ない半年でした。
越前蕎麦、讃岐うどんと食べもの絡みのサイクリングに終始しました。週1度のサイクリングはとてもとても月に1度が精一杯でした。
良いこともありました。
1月で60歳になり、映画館が「シニア割引」で殆ど1000円で見ることが出来ます。
お陰で20本ほどの映画を見ることが出来ました。
能力もないのに、数人の人たちと17音の言葉遊びを始めました。
少しは物を観察することに興味が深くなったような気がします。仲間に励まされながら4ヶ月ほど続いています。
また、手仕事で自家製本を始めて、言葉遊び仲間の投句を右のように製本してみました。
いずれは母の自分史などを作りたいと思っています。
残る半年は、少なくとも前半年よりも良い半年にしたいものです。
まずは生活のリズムを取り戻すこと。
薄給でも自分を生かせる場を探し就職すること。
サイクリングなどできるだけ身体を動かすこと。
◆今週
の朝日俳壇、歌壇から
今週(6月30日)の朝日俳壇、朝日歌壇から気になるものを紹介します。
◇火の雨を逃げし六月雨蛙(佐世保市・月原明三郎:長谷川櫂選)
沖縄戦では、鉄の雨や火の雨が無辜の住民の命を奪いました。
平和の礎(いしじ)には240,734人に犠牲者の名前が刻まれているそうです。(08年6月現在)
◇晩年には晩年の戒ひきがへる(愛知県・稲垣長:金子兜太選)
老いは知らず知らずのうちに、己を我が侭にしてしまいます。
老いてなお一層の自戒が必要だろうと思います。自戒、自戒です。
◇ちまちまと焼肉焼きつつ隣国の十万人のデモを見ている(山形市・渋間悦子:馬場あき子選)
アメリカ産牛肉の全面輸入解禁した李政権への抗議デモが報道されています。
翻って我が国では?あのエネルギーに私たちも学ばねばなりません。
◇いつのまに監視カメラの付けられてプライバシーのところだになき(静岡市・篠原三郎:佐々木幸綱選)
「防犯カメラ」などとマスコミがいう「監視カメラ」が至るところに付けられています。
京都府舞鶴市の女子高生殺害事件では、たくさんの監視カメラの映像がありながら未だに容
疑者が特定できていません。
犯罪者の捜査能力を問わないで、プライバシーを侵害する監視カメラの
設置を「防犯」という隠れ蓑にするのは如何なものでしょう?
◇先に逝く夫と決めて妻たちが廻し読みする<おひとりさまの老後>(筑
紫野市・岩石敏子:永田和宏選)
上野千鶴子さんの「おひとりさまの老後」という本が売れているそうです。
夫亡き後の自分たちの人生を、あれもしよう、あそこにも行こうと楽しそうに談笑している微笑ましい様子です。
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