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08/11/18 映画「ブタがいた教室」

 映画「ブタがいた教室 」を紹介します。
 新学期の教室に担任の教師が子豚を抱えて入っ てきます。
 そして「豚を飼って卒業の時には食べよう」と子どもたちに提案します。

 豚はPちゃんと名づけられクラスで飼われることになります。餌の調達、飼育場所の掃除、保護者からのクレーム等々、、、それなりの苦労をしながらも豚は 順調に成長していきます。
 さて、卒業が間近になり担任教師はPちゃんの処分を子どもたちに決めさせようと議論の場を作ります。
 当初の約束どおり食肉センターに送るのか?下級生に飼育を引き継ぐのか?

 何度も何度も、子どもたちのデベートが続けられます。子どもたちの意見は同数で結論は出ません。
 担任の教師の1票が、Pちゃんの運命を決めることになります。
 担任教師の出した結論は、Pちゃんを食肉センターに送ることでした。

◆子ども用台本
 子どもたちに渡された台本には子どもたちの台詞の部分が白紙だったそうです。
子どもたちが考え、子どもたちの言葉でデベート をさせようとの狙いから白紙だったそうです。
 平板な豚の飼育シーンと比べると、デベートのシーンは格段の迫力がありました。大成功でしょう。

◆モデル
 この映画にはモデル(原案)があります。
 1990年、大阪府箕面市の小学校で担任するクラスで豚を飼うこと、その豚を食べることを通して「命の教育」を実践した実話がもとになっています。
 その教育は
黒田恭史さん本人が「
豚のPちゃんと32人の小学生 」という本に書かれています。

 黒田さんのインタビュー記事がこちらにありました。
 
『命の教育』を真剣に考えてほしい 映画『ブタがいた教室』 原案者・黒田恭史さんインタビュー 」(産経新聞 08/10/31)

◆大阪弁
 映画の舞台は東京郊外(埼玉県?)の小学校、当然言葉は標準語です。
 大阪府箕面市は下町ではありませんが、大阪弁が使われる地域です。
 設定を大阪近郊、大阪弁ならもっとリアリティがあったのではと思いました。

◆屠畜(とちく)場
 映画の中で「屠畜場」という言葉が出てきません。今は「食肉センター」などという言い方になっているようです。
 言葉は難しいですね。やっていることは同じなのに言い方を変えればそれで良しとして終わらせてしまいます。
 屠畜場も私の子どものころには「屠殺(とさつ)場」といわれていました。

 岐阜県食肉衛星検査所のサイトに「
お肉ができるまで 」という のがあり、具体的な処理方法が書かれています。
 前に見た映画「
いのちの食べかた 」では、 リアルに屠殺の模様が表現されていました。

◆生き物の命
 子どもの言葉で「命の長さは誰が決めるの?」というのがありました。
 難しい問題です。
 昔の田舎では、牛、山羊、豚、鶏を家畜として飼っていて、鶏は自家用として自家でさばくことが日常的に行われていました。
 現場を見た子どもは、すき焼きにされた鶏肉を食べることができませんでした。

 とりわけ哺乳類の命と、それを食べることについては自分の中にも大きな矛盾があります。
 私たちに彼らの命の長さを決めることができるのでしょうか?


◆ 選挙民に選択肢を
 国政で責任を持つ、政権交代の受け皿になろうとする政党が、16日投開票の知事選挙、市長選挙をみると選挙民に選択肢を与えていませんでした。
 ある時は国政選挙と地方の首長選挙とは違うといい、ある時は民意の反映だという人たちのご都合主義だと思います。

◇栃木県知事選挙(投票率:32.28%)
 取り義県知事選挙では、民主党は候補を擁立することができず「自主投票」としたそうです。
 その結果、投票率は知事選挙で最低を記録したそうです。(08年に行われた知事選挙で)
 福田前首相の投げ出し辞任から、早期解散総選挙が想定されていた時期、総選挙の前哨戦となることも想定された知事選挙で不戦敗を選択する政党に政権党に 就かせてよいのでしょうか?

 (当)無所属現(自民・公明推薦)
 (落)無所属新(共産公認)

◇宇都宮市長選(投票率:40.28%)
 栃木県知事選挙と同日に行われた県都・宇都宮市長選挙では、自公vs民社の対決の構図が出来上がっています。
 共産党が候補者を擁立しなかったのはなぜでしょう。国政選挙で全選挙区候補者擁立の方針転換と関係するのでしょうか?

 (当)無所属現(自民、公明推薦)
 (落)無所属新(民主、社民推薦)
 (落)無所属新
 (落)無所属新

◇西宮市長選挙(投票率:32.93%)
 48万弱の人口を持つ兵庫県西宮市の市長選挙では、共産党を除くオール与党対無所属候補、共産党推薦候補などの争いとなり、オール与党推薦候補が3選を 果たしています。
 国政での自公政権との対立は、出来レースかと思いたくなります。

 (当)無所属現(自民・民主・公明・社民推薦)
 (落)無所属新
 (落)無所属新
 (落)無所属新(共産推薦)
 (落)無所属新
 (落)無所属新

 民主党は、他にも兵庫県丹波市長選挙、愛媛県西条市長選挙で自民、公明と同一候補を推薦しています。

◇那覇市長選挙(53.06%)
 そんな民主党、社民党も沖縄県では事情が違うようです。
 国政と同じように自民、公明推薦候補と、民主、共産、社民、国民新、社会大衆が対立候補を擁立して善戦しています。
 那覇市長選挙の状況は、選挙民が政党を動かしているとの見方も出来ます。

 (当)70,071票・無所属現(自民・公明推薦)
 (落)54,966票・無所属新(民主・共産・社民・社大・国民新推薦)
 (落) 1,797票・無所属新
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