09/05/30 党首討論
27日に行われた
麻生vs鳩山の党首討論は、相変わらずすれ違いで噛み合わない討論?でした。
毎日新聞のコラム「余録」は、28日の「党首の『言葉争い』」を次のような言葉で締めくくっています。
「天下分け目の決戦にのぞむ両党首には、どうかこの国の明日の選択肢を国民の心に届ける言葉争いに磨きをかけてほしい。」
この「討論」の動画は参議院のビデオライブラリにありますので、是非ご覧ください。
[参議院] → [参議院審議中
継][ビデオライブラリ] → [会議検索] → [5月27日を選択] → [国家基本政策委員会合同審査会] ※党首討論とは国
家基本政策委員会合同審査会というのですね。
ライブラリを見て思うのは、麻生太郎という人の物言いは何故にあのように人を見下したように下品でなのでしょうか?
討論を聞いて気なった部分は次の二点です。
◆企業献金
一つ目は鳩山氏の次の発言です。
「私も、企業団体献金を悪だと決めつけるわけじゃありません。現実の問題としていろいろな事件が起きてしまう、そのことによって政治に対する信頼が失わ
れてしまう、この繰り返しだけは避けなきゃいけない。」(党首討論:詳報その10 毎日新聞)
民主党は西松事件を受けて企業や団体からの献金を制限、禁止を検討していたと思っていました。
しかし、鳩山氏の発言では「禁止」などとてもできない、国民の目をごまかすだけに終始するのでしょう。
企業、団体がある政党に献金するのは、献金したことにより何らかの反対給付を期待しているからでしょう。
献金の善悪はおいても、民主党が特定(献金を受けた)の企業、団体の利益のための政策を行う政党であることは間違いないでしょう。
◆推定無罪
二つ目は麻生氏の西松事件に絡んだ馬鹿げた発言です。
「少なくとも今回の企業とか団体献金禁止を打ち出されておられますが、これは違法の献金の疑いで小沢代表の秘書が逮捕されたことがきっかけではなかった
んですか。私どもからはそう思っている。従って現在の法律ですら守られていないという疑いがあるということだと思っておりますので、少なくともこの改正法
の前に、現行法ですら守られていないところが問題なんだと思っています。」(党首討論:詳報その7 毎日新聞)
エッ、この人は国会議員? エッエッ!総理大臣!?
推定無罪の原則(日本国憲法第31条)、罪を犯す意思がない場合は罰せられない(刑法38条)ことを知らないのでしょうか?
こんな人たちが裁判員制度を決めたんですね。
阿呆宰相のこの発言を取り上げた新聞はありませんでした。
週刊朝日の編集長山口一臣さんの「ダメ
だめ編集長日記」に「看過できない党首討論での麻生発言」で論評しておられます。
「この人には、法治国家日本の大原則のいくつかがまったく認識されていないということです。これは漢字を読めない、舌禍が多いといった話とはまったく次
元の異なる、もっともっと、それこそ『とてつもなく』ひどいことじゃないでしょうか?」
(引用)
「そうしていつもいつものことながら、絶望的な気持ちになるのが、この『とてつもないこと』
を問題視する論調が新聞・テレビにはまったく見られないこと。」(引用)
文中紹介されている弁護士・郷原信郎さんの「首
相が『罪を犯す意思がない行為でも逮捕される』と公言する国」もお読みください。
「これは、単なる『間違い』とか『無知』というレベルで片付けられることではない。犯意がなくても逮捕できる、首相が公言し、それが許容される。戦前の
治安維持法の世界を思わせるような恐ろしいことがこの国に起きている、という現実に、我々は向き合わなければならない。」(引用)
なんて国なんでしょう。
次の選挙ではもう少しましな人たちを選びましょう。
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