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09/08/20 毛利子来「たぬき先生のゲンコ」

 今日(20日)の 朝日新聞は選挙情勢の分析を載せています。
 「民主300議席うかがう勢い 朝日新聞、序盤情勢調査」(朝日新聞 09/08/20)

 朝日新聞の情勢分析は以下のとおりです。
 @民主は単独で過半数(241)を大きく超え、300議席台をうかがう勢い
 A自民は選挙前議席(300)の半数に届かず、それよりさらに大きく後退する可能性
 B比例区では、公明、共産はほぼ前回並み、社民はやや苦戦

 民主党の一人勝ちで、民主党+αで三分の二を超える勢いです。
4年前の郵政選挙後の自公のやりたい放題国会の再現です。 憲法9条の改悪も日程に上らないという保障はありません。
 明確に憲法9条を守る勢力を1議席でも多く当選させねばなりません。

◆権力者に恐れられ ぬ政権
 作家の安部譲二さんは自身のWebサイト(大 人気ないオトナ)の「あんぽんたんな日々」というコーナーの「外れるといい予言」いう記事で、政権交代に対して面白い見方をされて いましたので、一部を引用しながら紹介します。

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それに加えて大新聞やオバカテレビさえ、政権交代の危機に怯えている気配がないのに、俺は首を捻る。 政権が民主党に移ったら、それまで自民党ベッタリだったマスコミは、記者クラブもなくなるし広告収入も減るので死活問題の筈だ。
それなのになぜ、漢字の読めない首相や田原総一朗やナベツネは、半狂乱にならないんだ。それほど肝が据わった人物ではないのに、慌てないのが俺には解せな い。
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 政権交代の「危機」に怯えてマスコミや首相や田原総一郎やナベツネが半狂乱しないのは、民主党政権が誕生しても今までの自民党政権と何も変わらないこと を彼らが一番よく知っているからでしょう。
 安部譲二さんは、次のように一流のユーモアで締めています。

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何か、8月30日に衆院選をやらずに、延期する手があるのではないか?衆院選どころの騒ぎじゃなくなるドエライことが起こるのを、こいつ等は知っているの ではないかと俺は訝しく思うのだ。
大地震か富士山の大噴火、自衛隊のクーデターかアメリカのデフォルト、ひょっとすると北朝鮮のミサイル攻撃と、心配は数限りなくある。
こんな予言は外れた方がいい。
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 権力者、金持ち、大企業にとって痛くも痒くもない政権が誕生し、私たちは目くらましをされ、ガス抜きをされてしまうのはかないません。

◆マスコミは「二大」政党を演出
 権力者にとって痛くも痒くもない「二大」政党間で政権のたらい回しをマスコミが演出しています。
 アメリカ大統領選で、共和党と民主党以外の政党がなく2党により大統領選が争われているようなマスコミの報道でしたが、それと同じことが今行われていま す。
 公示以来、新聞のトップには「自民」「民主」の文字が躍ります。

 マガジン9条に連載されていた「こども医者毛 利子来の狸穴から」などをまとめられた「たぬき先生のゲンコ」を紹介します。
 小児科医・毛利子来(もうり・たねき)さんの辛口時評からいくつかを紹介します。
 
 またぞろ「新型」インフルエンザ騒動が起こりそうです。本には掲載されていませんが、マガジン9条に「毛利さんに聞いたインフ ルエンザ騒動」というインタビュー記事があります。
 騙されずにおきましょう。

◇A型N1H1(俗にソ連型)は日本人の多くが免疫を持っているから大流行はするはずがない。
◇インフルエンザで死亡する場合はほとんどが二次感染、かかった人の体力が落ちていると二次感染しやすい。
◇不安を煽って利益を得るものがいる。医者、製薬会社、舛添要一。。。
◇マスクはウィルスは素通り。意味がない。

◆数字信仰
 数字は魔術です。数字と英語に誤魔化されてはいけません。

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 子どもの診察をしていて、いつも気になることがある。
 ほとんどの親が体温を測ってくる。そして、「夕べは38度だったのが、今朝は39度になっています」などと細かに情報を寄せてくれる。
(中略)
 だが、38度と39度でなにほどの違いもない。熱の高さと病気の重さとは、ほとんど比例しないからだ。
 それよりも、元気と機嫌の具合のほうがよほど病状を物語る。たとえ40度あっても走り回っているのなら、まず重病でない。少なくとも急を要する事態では ない。逆に36度そこそこでもぐったりしたり泣き続けるなら、ただごとでないかもしれない。
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 嫁いでいる娘もたまの電話は、「夕べから39度の熱があり病院へ連れて行った」ごときものがほとんどです。
 保育園、幼稚園も○○度以上の熱があると預かってもらえないとも言っていました。

 腹囲○○cm以上はメタボだという括りもいかがなものでしょう?

◆テレビ大好き
 テレビは嘘っぽいと思っています。
 事件の起こった現場に半日後に中継車を出して生中継をする必要があるとは思えません。
 嘘っぽいことを作り手も分かっていて、事件現場の映像で本当らしくみせようとしているのでしょう。

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 「テレビで言っていた」と、よく聞かされる。
 そうおっしゃる顔はちょっぴり得意気だ。
(中略)
 どうやら、どれほどに、人々は、テレビにいかれている。
 話題のテレビを見ていないだけで、遅れを取った気分になる。
 まるで、テレビなしでは、満足に暮らせないかのようだ。
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 私は夜のニュースと2、3の番組くらいしかテレビを見なくなりましたが、正規の勤めでもなく「テレビで・・」と話すこともなく何も不自由ありません。
 好きなCDを聞いていることが多くなりました。馬鹿なことばかり言っていることに腹をたてることもなく精神上とてもよいです。

◆もの言い難し
 テレビに出て、暢気そうにしゃべっているタレントセンセイ方は、しゃべることに害(テレビ局ひいては権力者に)がないか、極論を中和させる程度の役割を 得てしゃべっていると思っています。

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 それでも、4、5年前までは、新聞などマスコミが、ときどきではあっても。取材にきてくれてはいた。
 そころが、それも、最近はほとんどきてくれなくなってしまった。とりわけ大勢を占める医学の思想と医療の技術に対する批判は、世間に訴える機会を奪われ ている。
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 毛利さんは「言論が弾圧されている」とまでは感じないと言われていますが、静かな言論弾圧ではないでしょうか。
 庶民の発言(文句)が、自分より立場上弱い人たち(役所の窓口とか学校)に向けられるだけで、物事の根本、権力に向いてはいきません。

◆精神的勝利法
 前にも紹介しましたが、自戒をこめて再度紹介します。
 魯迅の「阿Q正伝」に出てくる処世術だそうです。

 真の敵と戦えない民衆が自らを慰め、プライドを維持するためにひねり出した「ごまかし方法」です。
 「自分は、ほんとは、偉いのだ」と思うことにより、軽蔑されても罵倒されても持ちこたえることができる。
 それ以上になると、「そんな屈辱に耐えている自分は偉い」と思えばよい。それでも我慢できないときは「世の中が悪い」と悲憤慷慨すればよい。同じような 仲間と愚痴を言い合っていれば、強いものをやっつけた気にはなれる。
 それでも気が治まらなければ、弱いものをやっつけるという方法がある。親は子を、教師なら生徒を、、、
 そんなこともできなければ、有名人と知り合いになって自分も有名人になったような気になればよい。実際には知り合いになれないので熱烈なファンになれ ば、同じ気分になれる。

 でも、そんなことをしていては何も変わらない。
 「世の中が悪い」と笑っていられません。選挙の投票に行きましょう。30日の当日より今度の土日に
期日前投票はいかがで すか?
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