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09/12/15 山頭火

 山頭火の句をいく つか。

◆いちにち物いはず波音
 一日中、物言わぬ日があります。

◆ほろほろ酔うて木の葉ふる
 毎夜、酒に酔いしれています。酔うほどに自己嫌悪に陥っています。すごくわかりやすい。

◆ここにかうしてわたしをおいてゐる冬夜
 昼は比較的暖かな日差しがありますが、夜はそれなりに初冬の寒さです。

◆しぐるるや死なないでゐる
 ここ数日は、時雨模様の天候です。夕立は生命力を感じますが、時雨はさみしい。

◆まつすぐな道でさみしい
◆やつぱり一人はさみしい枯草
 山頭火と同じ自由律の俳人尾崎放哉に傾倒していた住宅顕信も、「さみしい」という言葉をストレートに句の中に詠んでいますが山頭火のさみしさは誰かに甘 えていたように思います。

◆ほととぎすあすはあの山こえて行かう
 旅に出たくなりました。青春18切符でどこかに出かけましょう。
 気分も変わるかもしてません。

◆よい宿でどちらも山で前は酒屋
 旅の宿は三方を山で囲まれ前は海、そして酒屋があればいうことなし。

◆分け入れば水音
 山を歩いて耳を澄ませば、山から染み出た水の音が聞こえ ます。心静かに山を歩いて見たいです。

◆どうしようもないわたしが歩いてゐる

 正直な今の私の状態です。どうしようもない私は死なないでまだ生きていま す。
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