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10/01/13 社員を解雇しない経営者

  日本航空の再建策の一つとして社員の三分の一にあたる1万5700人のリストラをするそうです。山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」で恩地元が労働組合の委員長 として闘った時 代がまた訪れたようです。人減らしをして安全が保てるのでしょうか?

 不況になっても人員リストラはしないという経営者がいます。ソフトウエア会社・アシストの社長ビル・トッテンさんのブログ(Our world)から「絶対にリストラはしないと約束したビル・トッテン社長の不況乗り切り策」(10/01/12)を紹介します。 この記事は週刊ダイヤモンド誌のWebサイトに掲載されたビル・トッテンさんのインタービューを転載されたものです。週刊ダイヤモンドのオリジナル記事はこちらで す。

◆人員リストラは悪いこと
 経営者は業績が悪くなって仕方なく一部の社員を解雇しているが、危機が訪れる前に人員リストラを回避する施策をいないことが問題だといわれています。
 多くの人の生活を預かっているのだから、現状の延長線で物事を考えてしまう傾向を戒め常に「このままでいいのか」と考えて人員リストラを回避しなければ ならないと。

 人の首を切ることはあらゆる手段を講じた後にすべきことであって安易にされるものではありません。能力のない経営者は他の方法より楽だからと理由で社員 の首(生活)を切り捨てています。

◆人減らしをせず給料を減らす
 日本経済は6割まで縮小する可能性があると分析されています。これは1984年のGDPと同じくらいの規模だそうです。
 ソフトウエア会社のコストのほとんどは人件費で売上が下がったら人件費を下げるしかないが、首切りはせず給料を下げると2年も前から全社員にいってこら れたそうです。給料の減額は給料の高い人ほど多くを減らす累進式にされるそうです。

 本当のワークシェアですね。

◆給与を得るためでなく人間らしい生活を
 人は給料を得ることが目標でなく幸福や健康が目標のはずだから、給料が減っても衣食住に必要なことを賄えるようにするために、在宅勤務や週休3日制度を 提案して拘束時間を短縮しようとしておられ、家庭菜園や裁縫、日曜大工を社員に勧めておられます。そのために菜園をするための農地代を会社が負担したり、 ミシンを買って指導員を雇い裁縫の勉強会を主催したりされています。ビル・トッテンさんは京都の自宅で有機栽培で野菜を作っておられます。

 私も「カネを稼ぐために働く」という間違いの生活をして きました。
 土を触り自分の手で必要なものを作るという人間本来の姿に戻ることが大事 なことです。

◆消費を抑える
 石炭や石油などの化石燃料の発見し産業革命により大量生産が可能になり、生活は楽になった代わりに大量消費をしなければなくなった。作っただけ消費しな ければいけないから、広告を使って人々の欲望を書きたて不要な物まで買わせられているのです。
 
所得水準を落とし自分の衣食住の一部を自分で賄う生活をすることは自然なこと、また買い 物や流行を追うことはタバコを吸うことと同じように中毒だからそういうことをしない生活に慣れればより幸福で健康的な生活を送ることができるはずといわれ ています。

 70年代、80年代の生活レベルに戻ればよいように思います。
 消費が美徳のようにメディアは煽っていますが、過剰な消費が地球環境の汚染の原因となっています。

◆戦争は最大の消費
 「物を買わないと経済全体が縮小しますます不況になる」などという理論で無理に需要を作っています。個人にはローンを組ませ借金で消費をさせています。 その最たるものが戦争です。アメリカはソ連、イラク、イラン、アフガニスタンと常に「敵」を作って戦争をしてきました。
 外国為替取引に課税したり、所得税の累進課税などを進めてカネを稼ぐことは良しとする傾向を抑える規制が必要だといわれています。

 戦争は最大の消費、人の命さえ。
 「カネを儲けることが悪いことですか?」と言ったカネの亡者がいましたが、所得税の累進性を高めれば消費税の税率を上げなくてもすみそうです。

 是非、オリジナルをお読みください。

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