10/06/21
朝日俳壇、歌壇より
マスコミの翼賛報
道にも関わらず世論調査での消費税増税の賛否は賛成46%、反対45%だそうです。(「内閣支持下落50%、消費税発言響く 朝日新聞世論調査」朝日新聞 10/06/20)
マスコミの大合唱も功を奏しないということでしょうか。国民は馬鹿ではないということでしょう。
消費税増税反対の声がもっと大きくなって「増税」を口にできないようにしましょう。
21日付け朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇緑陰で自分に悪口言う男(入間市・峠谷清広:金子兜太選)
詠まれている情景が今一つわかりません。
わが身に悪態をついている自分を詠んでいるのでしょうか?
◇意外なる指の冷たさ五月過ぐ(塩釜市・佐藤幸一:金子兜太選)
冷たい指は自分の指?
◇色あせし日除の深き八百屋かな(横浜市・岡部重喜:長谷川櫂選)
日常に目にする光景です。色褪せた日除けのある八百屋は流行っているのでしょうか、寂れているのでしょうか?
◇蛇消えてしばらく誰も動かざる(東京都・望月清彦:大串章選)
蛇は大嫌いな生き物の一つです。
山道で蛇を見ると動けません。すばやく横切ってもしばらくは動けません。
◆朝日歌壇
◇学校に山羊を預ける人のいて児等に見せたり山羊のお産を(前橋市・荻原葉月:馬場あき子選)
学校に山羊を預ける人がいるという学校と住民との関係だけでも一つの物語です。その山羊がお産をするとは。
動物の生き死に、食料としての家畜、、色々と考えねばならないことです。
卒業の時にはみんなで食べようと豚を飼いはじめた実話に基づいた映画「ブタがいた教室」があり
ました。卒業を控えた子どもたちは、大事に育てた豚を食べる、食べられないと激論が続きました。
◇ともに野に遊びしこともすくなくて母と摘みたるつくしの苦さ(尾道市・山崎尚美:馬場あき子選)
父や母に遊んでもらった記憶がありません。母とヨモギを摘んで草もちを作ってもらったことはありますが「労働」に近かったように思われます。
◇四、五軒は同じ地名の向う岸かくも昔は暴れ川なり(焼津市・増田謙一郎:佐佐木幸綱選)
○○町字△△というような地名が川の両側にあるということ。地名を見て歴史や地形を思い起こすことは大事なことと思います。
市町村合併や行政の効率化のためと古い地名を捨ててしまうことは悲しいことです。
◇うかうかと生きて白寿よ庭中の新芽の赤き紅葉(もみじ)を愛す(東京都・かしまふさ:高野公彦選)
99歳になって「うかうかと」生きてきたと振り返ることができるのは幸せなことです。
わたしもうかうかと生きてみたい。
◆恋歌
永田和宏さんの選で恋歌が三首入選していました。
作者は女性ばかり、男性が詠む恋の歌はあまり見かけません。
◇ひつそりと四半世紀を幾何学の本に挟まる君の似顔絵(鎌倉市・大西久美子)
◇はつ夏をこうして抱かれていたいだけずっと年上このたぶの木に(新潟市・太田千鶴子)
◇両の手で鍵盤を押さえるように独占したいあなたの心(神戸市・野中智永子)
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