10/07/03
平和は9条のおかげか、安保のおかげか
◆菅首相の迷走は続
く
消費税増税を公約と言い切ったことが選挙に不利と見るや、低所得者には一旦徴収した消費税を還付するなどと言い出すは、増税の前に無駄を削れと国会議員
定数の減を言い出しました。
議員定数を減らすことは少数者の声を無視する民主主義を破壊する暴挙です。日本の国会議員の定数は他の国と比べても決して多いわけではありません。「各国の人口と議員数」を参照。
民主党は172億9700万円(10年)もの政党交付金を受け取っています。まずやるべ
きは政党交付金の廃止ではないでしょうか?
そして大企業減税をやめること、軍事費を抑えることなどいくらでも削る無駄はあるはずです。
党首討論も「吊るし上げ」だとして応じない、政権末期のような状態に思われます。
◆ピースウォーク
ポストに入れられていた「核廃絶の願い世界へ」と書かれたビラの実行委員会に信頼できる団体名があったのでピー
スウォークに参加してきました。
豪雨の中、集合場所である町界の神社には参加者が50人ほど、主催者挨拶などのあと小さな町の東端から西端までおよそ4km、1時間ほどのずぶ濡れに
なったデモ行進でした。
◆アメリカ議会の感謝決議
昨日書いたアメリカ議会の感謝決議について今日のしんぶん赤旗のコラム「きょうの潮流」(しんぶん赤旗 10/07/03)も取り上げていました。
その中からひとつの言葉を。
「われわれはなにもアメリカはインドに帰れとはいっ
ていない。…アメリカは
アメリカへ帰れ、民族が独立してはじめて対等平等の付き合いができる」(瀬長亀次郎)
日本の平和は「日本国憲法があるおかげですか?日米安保条約があるおかげですか?」と聞かれたらどう答えますか?
私は「日本国憲法9条のおかげ」と答えますが、世の中では「日米安保のおかげ」と答える人のほうが多いような気がします。
マスコミの世論操作の成果だと思います。
ジャーナリスト志望の大学生に問う全員が「日米
安保のおかげだ」と答えたと、今週のマガジン9条にこの問題について書かれた記事が掲載されていました。
元朝日新聞論説委員の柴田哲治さん
のメディア時評「日本の平和は『憲法』のおかげか『日米安保』のおかげか」と言う記事です。
柴田さんの記事を私なりに要約してみました。
◇15年前、「戦後の半世紀」を振り返る報道がメディアをにぎわしていた。
この50年の平和は何のおかげかという問いに、朝日新聞は「平和憲法のおかげ」、読売新聞は「日米安保のおかげだ」と主張しあった。
◇朝日新聞は日米安保の効用も一部認めながら「強いていえば平和憲法のおかげだ」、読売新聞は「すべて日米安保のおかげ、平和憲法なんてとんでもない」と
の
主張だった。
◇この主張の違いは80年代から始まった「朝日・毎日 VS 読売・産経」の二極分化の延長上にあった。
◇15年前の国民の支持は世論調査がなく推定すればほぼ二分されていただろう。
◇ベトナム戦争には反対した日本のメディアはイラク戦争では政府の同調し自衛隊の海外派遣にも賛成する読売・産経と、朝
日・毎日ほか主要地方紙は戦争にも自衛隊派遣にも反対した。
◇こんな状況では「日米安保のおかげ」派の勢いは下がるどころか、15年前に比べて「憲法のおかげ」が少数となった感がある。
◇鳩山政権が誕生すると朝日・毎日まで「(普天間問題は)アメリカの言うことを聞かないと大変なことになる」と大合唱を始めた。
鳩山首相はメディアの大合唱にもかかわらず「国外、少なくとも県外」と言い続け結局は自民党政権時代の辺野古にもどり自滅した。
◇鳩山政権が倒れたのは政治とカネの問題を含め「民主党の自民党化」によるだけでなく「朝日新聞の読売新聞化」によるものだ。
◇朝日新聞の読売新聞化に寂しい思いもあるが、憲法9上を守れという国民の声が大きくなっていることに救いがある。
新聞ですらこのように右傾化しています。テレビを含めたマスコミ全体ではドンドン翼賛体制が確立されているような気がします。
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