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10/08/06 ヒロシマ忌

 数日来の高齢者の所在不明 はどう考えても行政に問題があるように思います。

 100歳以上の高齢の所在が分からない人の数は61人にもなったそうです。この中には1996(平成6)年頃から行方が分からなくて警察に捜索願いが出 されている人もいるとのことです。まだまだ所在不明者の数は増える可能性があると報じられています。
 
高齢者の所在不明 61人に」(NHK 10/08/06 19:41)

 大阪府東大阪市が発表した所在不明者の中の119歳の女性の場合は、02年11月に介護保険料が未納となっていたため所在確認をしたが不明だったため、 それ以降は調査もせず、住民登録の抹消もせず、高齢者として厚労省にも報告せず放置されていたそうです。
 
国内最高齢?、東大阪で119歳女性も不明 115歳男性も、再調査せず放置」(読売新聞 10/08/06)

 この東大阪市の女性の例は、国民が国に棄てられたのでないでしょうか。
 戦争や大災害の時でもあるまいに、国民の所在、生死が分からない国は誰のためのものでしょう。

  今日は65回目の広島の原爆記念日です。
 2年続けて行っていた広島行きも今年は暑気当たりのようで、青春18切符で行くほどの元気もありませんでした。

 今年の平和祈念式には、
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長、ルース駐日アメリカ大使の ほか核保有国のイギリス、フランスの代表が始めて出席しました。

 平和祈念式で潘基文・国 連事務総長は「核廃絶がより安全な世界を実現する唯一の健全な道だ。核兵器が存在する限り、われわれは核の影の下で生きる ことになる」と演説をしたそうです。
 「広島平和式典 国連事務総長が核廃絶を訴える」(CNN 10/08/06)

 アメリカの「核の傘」の下にいるつもりが、知らず知らずのうちに「核の影」で怯えていなければならないとは滑稽なことです。

 アジアのノーベル賞といわれるマグサイサイ賞の受賞が決まった秋葉秋利・広島市長は広島弁を使った平和宣言の中で以下のように核廃絶と日本政府の果たす べき役割を明確に訴えています。

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(前略)
今こそ、日本国政府の出番です。「核兵器廃絶に向けて先頭に立」つために、まずは、非核三原則の法制化と「核の傘」からの離脱、そして「黒い雨降雨地域」 の拡大、並びに高齢化した世界全(すべ)ての被爆者に肌理(きめ)細かく優しい援護策を実現すべきです。

また、内閣総理大臣が、被爆者の願いを真摯(しんし)に受け止め自ら行動してこそ、「核兵器ゼロ」の世界を創(つく)り出し、「ゼロ(0)の発見」に匹敵 する人類の新たな一頁を2020年に開くことが可能になります。核保有国の首脳に核兵器廃絶の緊急性を訴え核兵器禁止条約締結の音頭を取る、全(すべ)て の国に核兵器等軍事関連予算の削減を求める等、選択肢は無限です。
(攻略)
-------------------(「広島平和宣言」より)

 非核三原則の法制化、「核の傘」からの離脱や被爆者への援護策の強化を訴え、そのためには内閣総理大臣が「自ら行動」することを求めています。

 名指しされた「空きカン」首相は平和宣言に応えて、
「核の傘」からの離脱については「核抑止力はわが国にとって引き続き 必要であると考えている」と語ったそうです。
 アメリカの子分の成り下がった頭の悪い首相の言いそうなことです。

 また、非核三原則の法制化については「私の内閣でも堅持することに変わりはない」といったそうです。
 秋葉市長は非核三原則が自民党政権下では蔑ろにされてきたこと、歴代の首相はみんな「堅持」するとウソをついてきたことから法制化をしなければ、そのう ち公然と核が持ち込まれるだろうとの危惧からの法制化を求めたのに分かっていない首相です。
 「『核抑止力は必要』 首相、三原則を堅持」(沖縄タイムス 10/08/06)

 法律にすると何か具合が悪いのでしょうか?宗旨国のアメ リカの反感を買うと恐れているのでしょうか?
 政権交代などというものが看板の架け替えだけで中身は何も変わっていない ことの証左でしょう。
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