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11/01/13 朝日俳壇、歌壇より
  ものを書く意欲が湧きません。
 公約をマニフェストと呼び変えて公約を実行しない政権党、それを批判しないマスコミ、虚しさばかりを感じています。

 さて、菅首相は明日に予定されている内閣改造で、なんと消費税増税論者の麻生内閣の元財務大臣・与謝野馨氏を入閣させるそうです。与謝野氏は自民党の比 例票で当選した議員です。菅内閣の自民党化の象徴的な人事です。

 ポッドキャストで聞いているラジオ番組
(文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」)で菅 首相が府中の大國魂神社に初詣してはしゃいでいたことを歌手の布施明さんが皮肉っていまし た。
 大國魂神社は新撰組の近藤勇や土方歳三にゆかりの深い神社だそうで、そこ に高杉晋作に心酔するという菅直人が参拝し必勝を祈願しているようでは勝利はおぼつかないだろうと。

 さて、10日付け朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇禿頭は男の自慢冬帽子(筑紫野市・志岐嘉昭:金子兜太選)
 すっきりとした句ですね。私には自慢ではなく必然から禿頭です。寒い冬には帽子は欠かせません。厚手のハンチングかニット帽を被っています。

◇二股の大根たしかに股に似る(京都市・橋本隆雄:金子兜 太選)
 選者は「足とともに股も」と評されています。
 大根足だけでなく股もとはエロチックな感じがします。

◇返すこと出来ぬ恩あり去年今年(さいたま市・齋藤紀子:大串章選)
 恩は返すものではなく、受けた恩を周りの人に送って行くことと、多分井上ひさしさんの言葉が好きです。
 返すことが出来なくなった恩は、周りの人に送ってその恩を大きく広めたいものです。

◇手術拒否せしと十二月の便り(取手市・御厨安幸:大串章選)
 病になって回復の見込みがないのなら一切の治療を拒みたいと思います。
 「手術拒否せし」と毅然とした手紙の主の意思を感じます。

◆朝日歌壇
◇足をよせあら冷たいわというけれど私はあなたの湯たんぽじゃない(掛川市・村松建彦:永田和宏選)
 足を絡める相手はいませんから、湯たんぽを愛用しています。誰かの湯たんぽであったことを少し思い出す歌でした。

◇よこ抱きの人肌ほどの湯湯婆は赤子の腹のような音する(ドイツ・西田リーバウ望東子:馬場あき子選)
 続いて湯たんぽの歌です。
 湯たんぽをなぜ湯湯婆と書くのでしょうか?
 湯たんぽに満杯のお湯を入れたつもりでもちょっとした空きあるようで揺するとタッポンタッポンと赤ちゃんのお腹のような音がします。

◇「のうさば」が店に吊るされ宗像の街おほどしへ移りゆく(宗像市・巻桔梗:佐佐木幸綱選)
 宗像の鐘崎あたりではのうさばというサメの干物が正月料理に使われるようです。
 何時か訪ねてのうさばをあてに熱燗を飲みたいものです。

◇同族が砲を撃ち合う分断の国を捨て得ず祖国と呼び来(大阪府・金忠亀:高野公彦選)
 朝鮮半島だけでなく同じ民族が殺しあう、こんな不条理が世の中にはあります。

◆朝日歌壇賞
 昨年度の入選歌から選者が一首づつ選ばれた年間賞が掲載されていました。

◇めえめえと運動場でなきながら山羊お産せり早雲山麓(アメリカ・古田パーキンス和子:馬場あき子選)

◇あからひく朝の路上に甘き香の近江屋洋菓子店のトラック(東京都・白石瑞紀:佐佐木幸綱選)

◇六二三(ろくにいさん)、八六八九八一五(はちろくはちきゅうはちいちご)、五三(ごさん)に繋げ我ら今生く(岸和田市・西野防人:高野公彦選)

◇埋まらない志望動機を満月に照らされている まだ眠れない(鴻巣市・一戸志帆:永田和宏選)
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