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11/08/14 夏バテ
 福島第一原発の事 故から5ヶ月を過ぎて、事故は収束に向かっているのでしょうか?
 私の信頼する人やメディアの情報ではとても収束などではなく拡大を押さえ込むのに精一杯というところでしょうか? 


 我が家では数年 来、極力エアコンを使わない生活をしています。
 ところがこの夏は特段に暑さが堪えます。加齢のせいなのでしょう。
 できるだけ早い時刻にベッドに入り、眠れるまで静かにしているのですが、でも中々寝付けません。
 朝方になって浅い眠りに落ちるのが毎夜のこと、慢性的な寝不足です。

 さて、まとまったことが書けませんので、この一週間に思ったことなどを。

◆中沢啓治さんと新藤兼人さん
 「週刊金曜日」の8月5日、12日合併号にお二人のインタビュー記事が載っていました。

◇中沢啓治さん
 中沢啓治さんは広島で6歳の時に被爆、父と姉、弟を原爆で殺された経験を漫画「はだしのゲン」に書いておられます。
 初めて「はだしのゲン」を読んだ時には、ガラス片が刺さり、皮膚が垂れ下がった人たちが広島の町を歩く姿を見て、なんて大げさな表現かと思いましたが、 平和記念資料館の展示や被爆者の体験を聞いてみると、あのようにおどろおどろしいことが現実にあったことを理解しました。

 是非、夏休みに子どもたちに読んでほしい本の一冊です。

 中沢さんのお母さんは原爆で負った傷の手当てにアメリカのABCC(原爆傷害影響調査委員会)に行くと、頭のてっぺんから足の先まで素っ裸にされました が、手当てはしてもらえませんでした。そして亡くなったお母さんの元に駆けつけるとABCCが内蔵をくれと言ってきたそうです。アメリカは原爆の投下を 「早く戦争を終わらせるため」に使ったと言っていますが、もうひとつ原爆の人体実験だったのです。
 ABCCの末裔(放射能影響調査研究所)も、福島第一原発で被曝した人たち15万人を今後30年に渡って追跡調査をすると環境省が言っています。

 原爆投下と天皇の責任と、その天皇に万歳と日の丸を振る「バカな国民」に鋭い批判をされています。
 中沢さんは被爆が原因でしょうか肺癌を患われ視力も低下し「はだしのゲン」第2部の執筆を諦められそうです。
 
ゲンが歩いたヒロシマの町を中沢さんがあるく映画はだしのゲンが見たヒロシマ」が広島を中心に 公開されているそうです。関西でも公開されることを望みます。

◇新藤兼人さん
 新藤さんは99歳、これが最後の映画だと「一枚のハガキ」という映画のメガホンを取られたそうです。
 32歳で兵隊にとられ、同期の100人のうち94人は死んでいった。
 その中の一人に来た奥さんからの「今日はお祭りですが あなたがいらっしゃらないので 何の風情もありません」と書かれたハガキを、「もしお前が生きて 帰ったなら、このハガキはたしかに見た。たとえ死んでも、霊魂となっておまえを守ってやると伝えてくれと頼まれます。

 そんな経験を最後の作品にされたそうです。
 是非、観たい映画がまた一本。

◆墓参
 年に数度の兄弟と の会食の機会の一つである墓参りに帰省して来ました。
 何度か書いていますが、故郷は琵琶湖の東部・近江盆地の中ほどの農村です。農村の風景もどんどん変わって狭かった道が広く大きな道路になっていたり、街 道際には家電量販店や外食店が立ち並んでいます。
 どこの町に行っても町並みだけでは町名を特定することはできません。悲しい。

 菩提寺にお参りしても出会う人々は誰が誰だかわかりません。
 適当な挨拶を繰り返すだけです。生まれた土地で暮らすことにちょっと憧れることもありましたが、煩わしさも感じました。
 酩酊しての帰宅です。

◆茜雲忌
 1985(昭和60)年8月12日、日本航空123便は迷走のうえ群馬県上野村の山中に墜落、520もの命が奪われた。
 安全より金儲けの体質はJR西日本の福知山線事故に繋がります。
 26年経って、国民の安全は担保されたのでしょうか?

◆アジェンデ
 世界で始めて民主的な選挙で誕生したサルバドール・アジェンデ社会主義政権がアメリカの支援する軍部のクーデターで倒されたのは1973(昭和48)年 9月11日だった。

 クーデターが起こされた時に大統領府にいたアジェンデ大統領はわずかな身辺の部下に投降するように指示した後、自殺したのか爆撃で殺されたのか不明だっ たですが、自殺と確認されたと報道されていました。「チリ・故アジェンデ大統領は『自殺』 クーデターで死亡」(朝日新聞 11/07/20)
 アジェンデ大統領の娘で上院議員のイサベル・アジェンデさんは「辱めを受ける前に、父は自ら命を絶った」と言っているそうです。

 9・11、アメリカには因縁の数字です。
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