12/04/10 朝日俳壇、歌壇より
今日は4月10日、故郷の村祭
りだったことを思い出しました。親戚縁者が集って酒を酌み交わした時間の流れが現代とは違う良き時代だった。その村祭りも日曜日に変わって久しい。鎮守の
神様がキリスト教と縁の深い七曜に従わされている滑稽。
福島第一原子力発電所の事故は相変わらず大量の放射能を垂れ流しています。事故の原因究明など私たちに何も知らされていないのに、関西電力大飯原発3号
機、4号機の再稼働は「おおむね安全」だとウソツキ枝野が言ったそうです。
相変わらず原発がないと電力が不足するとバカの一つ覚えのように繰り返す電力会社と原子力企業から献金を受け取って政府、ジャブジャブの広告費を得てい
るマスコミの大合唱です。
13日(金)18時から首相官邸での抗議行動に呼応して、関西電力本社前で抗議行動が行われます。(4.13原発再稼働許すな!首相官邸前&関電本社前抗議/緊急拡散ツイートキャンペーン)
大飯原発70キロ圏内に住む私も参加します。
北朝鮮が「人工衛星」を打ち上げると発表すると、国防族はこの時とばかりに「有事」を煽っています。
マスコミもこぞって「長距離弾道ミサイル」の発射実験だと同調しています。4月9日付けの時事通信のニュース映像(北朝鮮、ミサイルを発射台に設置=東倉里でメディアに公開)はどう見ても「人工衛星」の打ち上げ準備と見える
のですが。
日本は「北の脅威」を口実に過剰反応しているという(外国メディアの)指摘もあります。
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弾道弾迎撃用パトリオットミサイル(PAC3)を「ミサイル」の通過が予想される沖縄だ
けでなく首都圏や宮古島、石垣島などに自衛隊の派遣をするなどしている。こうした動きは「中国を牽制するために尖閣諸島
(中国名・釣魚島)がある東中国海(東シナ海)で防衛力を強化するためのものでないかという分析も出ている」
---------------(要旨)「北朝鮮ミサイルを口実に…日本が軍事力増強?」(中央日報 12/04/09)
Twitterで俵万智(@
tawara_machi)さんをフォローしているのですが、今日のTwitterで「福井に「田原町(たわらまち)」という駅があって、私の通う高校の
最寄駅だった。それをもじったペンネームだと思っている人が、かなりいるみたいですが、本名です。高校では、すぐに名前を覚えてもらえて重宝しました」と
書かれていました。
私も誤解していた一人です。
さて、遅れ遅れの朝日俳壇、歌壇の紹介です。今週は新聞休刊日とかで8日付けの朝日新聞に掲載されていました。
◆朝日俳壇
◇なほ伝えたきことありて落椿(熊本市・坂崎善門:大串章選)
落椿に椿の花の思い残したことを観る。こんな眼を持ちたいものです。
「なほ伝えたきことありて」と一気に読ませてもらいました。
◇花言葉信じて種を蒔きにけり(島原市・中川萩坊子:大串章選)
何の種を蒔かれたのでしょうか?気になってしょうがありません。無粋な私には想像もできません。
ちなみに、昨日の私の駄句は安直に<無粋にも花言葉など知らぬ花>でした。添えた写真は木瓜の花、花ことばは「先駆者」「指導者」などとありました。似
非指導者ではなく真の指導者の出現を待ちたいものです。
◇果てしなき十勝平野の遠霞(北海道足寄町・信清愛子:稲畑汀子選)
十勝平野って雄大なのでしょうね。数十年前に行ったきりです。その広大な土地を覆う遠霞、四季を通して暮らしたくなる句でした。
◇嘘つけぬ性(しょう)で終るぞ四月馬鹿(横浜市・下島章寿:金子兜太選)
娘などは4月1日にウィットに富んだメールを寄こし、慌てる親を笑っているようですが、私には切り返す機転がありません。
「嘘つけぬ性で終わるぞ」とは、ウソツキ枝野の聞かせたい。
◇あの日のまま三月も過ぎにけり(川崎市・池田功:金子兜太選)
力まない、こんな句もあります。私など直截的に書いてしまいますが。
◇二人かと思へばラヂオ畑を打つ(多摩市・田中久幸:長谷川櫂選)
誰かと話しながら農作業をしているのかと近づいてみるとおしゃべりはラジオだったと驚きの一句。
植木屋をしている義兄は植木畑の枝にラジオを掛けて葉刈りなどの作業をしていました。懐かしい思い出です。
◇水仙のごとき書体の葉書かな(いわき市・馬目空:長谷川櫂選)
金釘流は親譲りで手紙を書く勇気が沸きません。「水仙のごとき」流れるような書体で手紙を書いてみたい。硬筆習字でも習おうかと思います。
◆朝日歌壇
◇「終った」というだけのメール父さんはドラマを中座し娘を拾いに(厚木市・山田芳雄:永田和宏選)
「ドラマを中座し」とあるので日常のことと思いましたが、この四句を伏字にすると色々な「ドラマ」が想像できます。
離縁を決意したメール、残業が終わったと知らすメール、受験が終わったと安堵を伝えるメール、犯罪を為したと伝えるメール。。
不幸な内容でなかったと一人の読者はホッとしました。
◇繰り言も初耳のふり土曜日は郷里の母に電話をする日(横浜市・松村千津子:永田和宏選)
作者は毎週土曜の夜に遠地にクラス母を電話で見舞われています。「繰り言」はなんでしょう?身体の不調でしょうか?近隣の煩わしさでしょうか?初めて聞
くように驚きや悲しみを同調することも大事なことのように思います。
月に一度、実家の母を見舞う私は繰り言につい「前に聞いた」などと返す親不孝ものです。7
◇やれるだけやってみますと洗濯機身を震わせて唸りを発す(広島市・熊谷純:馬場あき子選)
「やれるだけ、やってみます」がすごい。
「頑張れ!老いたる洗濯機」とエールを送りたくなりました。「省電
力」な機械でなくても新たに「省電力」なものを買うより「省電力」なことです。騙されてはいけません。
◇近所には地図まで奪い食う鹿とうちにはチラシ頬張る0歳(奈良市・小川紀子:高野公彦選)
なんでも食べて田畑を荒らす鹿と、そのへんにあるチラシを頬張る零歳児の比較が楽しい。
「地図まで奪い食う鹿」はどんな地図を食べるのでしょう?
◇あじきなし祝いの式に命(めい)を帯び君が代歌う口元見張る(高槻市・横山恵子:高野公彦選)
こういう社会批判の作品を作りたいと思うのですが、中々できません。
命じられて唇を読んだ教頭の悲しみは深いことでしょう。
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