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12/04/24 朝日俳壇、歌壇より

 22日の福井県小浜市での大飯原発の再稼働に反対する集会に400人の人が集まった そうです。400人の一人になりたかったと思います。
 この集会を報道したのはしんぶん赤旗と毎日新聞だけでした。

 今夜は落合恵子さんの経営するクレヨンハウス主催の小出裕章さんの「優しく生きることと原子力」という講演録を聴いているうちに時間が過ぎています。2時間余りの長い講演です が、是非お聴きください。
 講演の中で小出さんが岡部伊都子さんの「売ったらあかん」と言う詩を紹介されていたのが心に残りました。
 売ったらあかん
 友達を 売ったらあかん 
 子どもらを 売ったらあかん
 まごころを 売ったらあかん
 本心を 売ったらあかん
 情愛を 売ったらあかん
 信仰を 売ったらあかん
 教育を 売ったらあかん
 学問を 売ったらあかん
 秘密を 売ったらあかん
 こころざしを 売ったらあかん
 大自然を 売ったらあかん
 いのちを 売ったらあかん
 自分を 売ったらあかん
 自分を 売ったらあかん

 学者は、宗教者は、教育者は、少年は、少女は、そして何も持たない私たちは心を売らない、金と引き換えにはしない。
 私たちの売って金に換えるものは労働力だけです。

 4月23日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇今こころホームレスです花菜漬け(野洲市・鈴木幸江:金子兜太選)
 「こころホームレス」とはどういう状態なのでしょうか。気になります。

◇陽炎や人それぞれに叫びおり(松阪市・奥俊:金子兜太選)
 陽炎の向うの歪められた人影がムンクの叫びのように見えたのでしょうか?

◇行く春やだんだん仕舞う母の物(八王子市・佐々木康史:長谷川櫂選)
 「だんだんに仕舞う」とは母上は病床にあるのか、はたまた亡くなられたのでしょうか。
 もし、母が亡くなっても男の私に手を出すところはありません。

◇初蝶や風の隙間をぬふごとく(東京都・古谷力:大串章選)
 初蝶の頼り無げな飛び方は風の谷間を縫うようです。

◇頬つぺたが先にふくらむ紙風船(神戸市・芳野和以拙:稲畑汀子選)
 言い得て妙。確かに頬っぺたが先に膨らむ。でも、ゴム風船のほうが。

◇何するでなく春愁でありにけり(奈良市・田村英一:稲畑汀子選)
 季語が「春愁」の句が気になります。

◆朝日歌壇
◇空(から)の巣に二人で居れど食べものも洗濯物も早起きも減る(福岡市・東深雪:高野公彦選)
 子が巣立った後の巣(家庭)のことでしょうか。
 食べ物も洗濯物も早起きも減る淋しさもあることでしょう。

◇相手チームのファインプレーに拍手する純な子だからまだ控えなり(呉市・熊川勝彦:高野公彦選)
 野球などのスポーツのファンが嫌いなのは、相手チームのファインプレーを正しく評価しない、また贔屓チームのプレーは凡プレーでも喝采を送るなどゲーム を愉しむということが少ないからかもしれません。
 この歌の少年は控えであってもチームの一員としてゲームをしているので当らないかもしれませんが、素直にこのまま育って欲しいと思います。

◇さみしさは五
のはなびら口腔(くち)に入れて一言パパと呟く(福岡市・森ジツ子:永田和宏選)
 五瓣花びらは?椿の「花でしょうか?情景がイメージできません。
 亡くなられたパパ(父親か、夫か)への思慕。

◇ことことん夫は何処かにいる気配老いの二人居そこはかと春(新発田市・和田桃:永田和宏選)
 我が家も同じ、微かな音で相方は生きている気配のを確認しています。
 独居や老夫婦二人世帯など寂しくなるばかりです。

◇ふるさとの「ゆふぐれ」思う東京の「ゆうぐれ」
 「ゆふぐれ」と「ゆうぐれ」、今居る東京の夕暮れと故郷の夕暮れ、きっと違うのでしょう。
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