14/04/22 朝日俳壇、歌壇より
先週はい
ろんなことがありました。
ヘイトデモや街頭宣伝に抗してカウンター行動で中心的な人が、生活保護費の不正受給の疑いで大阪府警「警備部」に逮捕されました。
何故、警備部が逮捕したのでしょうか?週末に予定されていた差別主義者の鶴橋でのヘイト街宣を前に逮捕されたのに意味を感じずにおられません。
週末には日韓友好パレードが大阪(19日)、東京、ソウル(20日)に開催されました。私は大阪でのパレードに参加しました。
「差別をやめよう」「一緒に生きよう」とのシュプレヒコールの声が、韓国の楽器・チャンチキ(当り鉦)の音に負けそうでした。沿道の人らからは手を振ら
れたりしてかなり友好的なパレードでした。
また、19日の土曜日には差別団体のヘイト街頭宣伝が予定されていました。
同じグループの昨年2月の街頭宣伝では女子中学生が「鶴橋大虐殺(をする)」と叫んだ醜悪な内容でした。Twitterなどでの呼び掛けに呼応して数百
人のカウンターが東京、名古屋などの遠地からも集まりました。13時過ぎに街頭宣伝の主催者が行動を中止したとの情報があり、鶴橋駅近くの公園でお疲れ会
となりました。
醜悪な言葉が鶴橋の街に響かなくて良かった。差別者は永遠に消えて欲しい。
映画も観ました。
一本は「ワールド・エンド
酔っ払いが世界を救う」、そして「アクト・
オブ・キリング」です。
二本とも中々分かりにくい映画でした。また後ほど書きたいと思います。
4月21日付けの
朝
日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。
◆朝日俳壇
◇初蝶と云ふ見失ひ易きもの(今治市・横田青天子:大串章選)
生きていると、見失うものの多いことです。初蝶など最たるものではないでしょうか?幻かも知れない。
◇初恋か恋猫の声うひうひし(高萩市・小林紀彦:大串章選)
恋猫の声も初々しいとは、さすがの観察眼。
◇近づいて花の心の遠ざかる(岡山市・伴明子:稲畑汀子選)
近付けば物が良く見えるというものではないと。確かに。
◇やはらかな夜となりけり夕桜(奈良市・田村英一:稲畑汀子選)
「柔らかな夜」が良い表現です。
◇東北や背に白刃の花の冷(船橋市・斉木直哉:金子兜太選)
怖い花冷である。
◇七曲り三つ曲がりて山椒の芽(群馬県東吾妻町・酒井大岳:金子兜太選)
そんな風景のところに山椒の木があるのでしょう。
山歩きでタラノメを見つけたりするのもそんな所のような。
◇四月馬鹿かすかに父が笑ひけり(柏市・浜崎等司:金子兜太選)
父上は病んで床の中なのでしょうか?
◇春愁が今日も一杯やれと言ふ(茅ヶ崎市・吉田哲弥:長谷川櫂選)
春愁だけでなく年中「今日も一杯やれ」と誰かが呟いています。
◇我もまたあつと言ふまの桜かな(川崎市・池田功:長谷川櫂選)
桜の旬はあっという間に過ぎてしまうが、人生だって同じようなもの。ハレの日はそんなに続かない。
◆朝日歌壇
◇補聴器を買いて最後の贅沢をするとう母は九十二歳(大洲市・村上明美:高野公彦
選)
96歳になる我が母は、高い補聴器を買いましたが馴染めずに今は大声か筆談となっています。
◇白木蓮(はくれん)が咲きだし若者がまた東京へどっと出てゆく(館林市・阿部芳夫:高野公彦選)
TPP交渉が成立すれば都市への集中は避けられません。
◇記事の量も歌も潮の引きしごと過去となりゆく秘密保護法(所沢市・風谷蛍:永田和宏選)
そうなんです。
だんだんと関心が薄れては為政者の思う壺なのですが。
最近の選挙の投票率を見ていると秘密保護法なども是認しているのかに見えてしまう。
◇われの二歳の時から拘束されていた袴田さんの自由って何?(調布市・横山圭子:永田和宏選)
警察、検察、裁判所、マスメディア、拠って集って「死刑囚」にしたのです。
◇春雨にぬれて帰ればさびしさもつき来ぬひとりの煮物をつくる(摂津市・内山豊子:馬場あき子選)
淋しいなあ。でも作者には歌がある。
◇恋もして子も育てたろう歳月を如何につぐなう裁く人らは(五島市・大賀値賀子:佐佐木幸綱選)
裁く人だけでなく私たちもまた、心して生きねばならぬ。
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