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14/05/26 朝日俳壇、歌壇より


 前回、書いた福井地裁の大飯原発の運転差し止め判決は読み返すほどに立派なものだった。
 是非、読んでいただきたいと思う。(【速報】大飯原発運転差止請求 事件判決要旨全文を掲載します
 先週の金曜日の関西電力本店前での抗議行動でも「控訴をするな」「判決に従え」とのコールはありましたが、3・11後に全国で広がった反原発の市民運動 が福井地裁の判決に繋がっているという訴えはありませんでした。
 もっと、自分たちの運動を評価しても良いのではないかと思います。


 5月26日付けの 朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇青空となりて際立ち桐の花(坂出市・緒方こずえ:稲畑汀子選)
 空の青さと花の紫、桐の紫の花は青空しか似合わないのではないのか?桐の花をじっくりと見たことはありませんが、地に落ちている花がらはとても美しいと は思えない。

◇虎杖を噛みて廃校後にせり(石川県能登町・瀧上裕幸:金子兜太選)
 虎杖と廃校、なんともよく似合う素材である。

◇もつともつとやんちやに育て菖蒲の湯(金沢市・今村征一:長谷川櫂選)
 孫はもっとやんちゃに育って欲しいと勝手に孫だと思ってしまいました。

◇春泥の靴に始まるサスペンス(鹿児島市・青野迦葉:大串章選)
 テレビのサスペンスドラマでしょうか?泥靴とサスペンスとよく取り合う素材である。

◇パンジーに風のさざなみ切れ目なし(東京都・望月喜久代:大串章選)
 歌壇のパンジーの上を風が渡って行く、切れ間なく。

◆朝日歌壇
◇はらはらと浪江の土手に舞う桜しばし忘れる胸の線量計(南相馬市・池田実:永田和宏選)
 国や東京電力は福島に帰還した住民の被曝線量を測らず管理しないそうです。
 住民は自己責任で被曝線量を管理しなければならない、何てことだ。

◇草を引き畑に牛蒡の種を撒く空静かなり我しづかなり(笠間市・北沢錨:馬場あき子選)
 こんな暮らしがしてみたい。心静かに。

◇物言へば弾き出されるがの雰囲気に集団自衛権に拍車のかかる(厚木市・藤本信雄:佐佐木幸綱選)
 憲法を変えずに集団的自衛権の行使ができるようにするという安倍晋三の記者会見での説明は「集団」的自衛権ではなく「個別」的自衛権の行使で間に合うこ とばかり。騙されませんよ、私たち。

◇「限定」は「拡大」へ続く恐ろしき道子孫の世想ふ秘密保護法(前橋市・荻原葉月:佐佐木幸綱選)
 秘密保護法も集団的自衛権の行使も、「限定的」運用と言いながらなにも明確ではない。歌のように「拡大」に繋がることは明々白々である。

◇四人(よにん)の子つぎつぎ戦死せしという無残なるかないくさというもの(奈良市・直木孝次郎:佐佐木幸綱選)
 徴兵され戦死した人より、鉄砲も持たず普通に生活をしていた人が焼夷弾に焼き殺された人たちもいる。昨日・25日は3月10日に始まった東京大空襲の終 わった日です。10万人を超える人たちが焼き殺されたのです。
 戦争ができる国はいや、遇直に戦争をしない国であってほしい。

◇飲み帰り妻と子眠る真夜中の窓に映りし我とまた飲む(生駒市・島田征二:高野公彦 選)
 飲んで帰っても内なるこことの落ち着きは戻らない、会社のことだろうか?人間関係のことだろうか?

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