06/02/03 許せない小泉純一郎の発言
小泉首相は1日の参議院予算委員会で下
記のような発言をしたと報じられています。
「格差が出るのは悪いことではない。能力を生かせる機会が提供されることが大事」
「成功者をねたんだり、能力ある者の足を引っ張ったりする風潮を慎まないと社会は発展しない」
「影ばかりと言われたところに光が出てきたのだから、光を伸ばしていく」
与野党議員からの「小泉構造改革が格差を拡大している」の指摘に対しての発言です。
「首相「格差悪くない」・改革批判に反論」(日本経済新聞 06/02/02)
「小泉首相:改革に伴う社会格差『悪いことではない』」(毎日新聞 06/02/01)
政治とは誰のために、何のために存在するのでしょうか?
この小泉純一郎の発言を聞いて唖然、呆然としました。
私たちの住むこの国は誰のための国なのでしょうか?
一部の富める人たちを富まない(富めない)大衆が支えていくのでしょうか?
「残日録」(05/05/17)で富の集中
(貧富の差の拡大)が進んでいることを指摘しました。
総理府統計局の「平成16年全国消費実態調査」でも、ジニ係数(分布の集中度を表す係数、0に近づくほど平等、1に近づくほど
不平等)について下記のように書いています。
●全世帯について,年間収入の世帯間格差をジニ係数でみると平成16年は0.308で,昭和54年から一貫して上昇。
●消費支出の所得階級間格差を擬ジニ係数でみると,平成16年は0.163で,元年からほぼ横ばい。
●世帯主の年齢階級別にみると,年間収入のジニ係数,消費支出の擬ジニ係数とも年齢階級が高くなるに従って上昇する傾向がみられるが,特に年間収入のジニ
係数においてその傾向が強い。
「格差があってもよい」と言う発言は、先に取り上げた(「残
日録」06/02/02)麻生太郎の高齢者に対する侮辱的な発言と同様に、国民を見下さした卑しい人間の行
為としか思えません。
※麻生発言:年寄りは金を貯めるしか趣味がない、貯蓄などしないで投資をしろ的な発言です。
「格差があっても良い」などと言う政治家は、政治家になる一番大事な国民を愛するという資質にかけています。
彼らは、ほとんどの富を独り占めする数%の人間のための政治を行っているのです。
富める物の下僕なのです。
富を持たない大多数の国民に奉仕する「公務員」ではないのです。
総理大臣・小泉純一郎の格差を是認する発言はどうしても許せません。
忘れないでおきましょう。
この発言をマスコミは、ベタ記事でしか報道しておりません。
私たち国民がもっと利口になるしか、馬鹿な政治家を退治する方法はありません。
今回も加島祥造さんの「タオ 老子」から馬鹿な施政者たちに贈る言葉で
す。
第十七章 最上の指導者(リーダー)
道(タオ)と指導者(リーダー)のことを話そうか。
いちばん上等なリーダーってのは
自分の働きを人びとに知らさなかった。
人びとはただ
そんなリーダーがいるだけ知っていた。
その次のリーダーは
人びとに親しみ、褒(ほ)めたたえられ、
愛された。
ところが次の時代になると
人びとに恐れられるリーダーが出てきた。
さらに次の時代になると、
人びとに侮(あなど)られる人間がリーダーになった。
ちょうど今の政治家みたいにね。
人の頭に立つ人間は、
下の者たちを信じなくなると、
言葉や規則ばかり作って、それで
ゴリ押しをするようになる。
最上のリーダーはね。
治めることに成功したら、あとは
退いて静かにしている。
すると下の人たちは、そのハッピーな暮らしを
「おれたちが自分で作りあげたんだ」と思う。
これがタオの自然にもとづく政治であり、
これは会社でも家庭でも
同じように通じることなんだよ。
|