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06/04/24 サイクリストは辛い@[道路の構造]

 私の唯一の趣味はサイクリングです。
 関西地方を中心に、ふらりと自転車に跨ってあちこちを走っております。
 そんな自転車乗りから見た、自転車に乗るための環境は決してよくありません。

 そんな現状を何回かに分けて書いてみたいと思います。
 今回は、道路の構造について書いてみます。

◆道路は誰のものか?
 一般的な道路は道路特定財源と呼ばれている自動車取得税や重量税、ガソ リン税等と、一般財源といわれる税金と一般財源により作られています。

 国などは道路は受益者負担(自動車を持つ人が払う税金:道路特定財源)で作っていると宣伝しています。
 国土交通省のWebサイトには、
 「道路特定財源制度は、受益負担・原因者負担の考え方に基づき、自動車利用者が道路整備費を負担する制度です」
 と書かれています。

 そして下記のような図があります。この絵だけを見ると、道路は「自動車利用者」の負担だけで建設・整備されているように見えます。
 この絵は詐術ではないでしょうか?
 

 同じページの下にはこんなグラフが掲載されています。
 上の絵で「道路は受益者負担」だと言いながら、総投資118,866億円の約半分の59,547億円しか賄えていないのです。(H13年度)
 
 

 道路は道路特定財源だけで作られているのではありません。道路は国民共有の財産のものだと思います。
 しかし、道路は自動車中心の構造になっていて歩行者や自転車などの弱者には危ない構造となっています。

◆地下道/陸橋
 幹線道路の交差点は横断歩道がなく、地下道や陸橋を使って横断する構造になっています。
 弱者が平面を通行し、強者が橋なり地下なりを通行する構造にできないのでしょうか?

 また、陸橋の構造にも大変危険なものがあります。「サイクリング日記'05_0528」に書いたように、スロープが突然階段になるような危険な構造があります。
 施設管理者は自分たちの管理する道路を、一度歩いたり自転車で通行してみてください。

◆危険な陸橋◆  大阪府道14号線・芥川陸橋

◆左折専用レーン
 市街地の幹線道路には「左折専用レーン」や「常時左折可レーン」が設けられています。
 直進する自転車などの軽車両にはとても危ない構造です。
 道路の左路側を走ってきた自転車は突然走るべきレーンがなくなります。後ろから車が来る中を、内側の車線に入ることはかなり危険です。
 京都市内の御池通りなどは、路地への左折専用レーンが至るところにあり、大きな交差点は常時左折可となっています。最低の道路だと思います。

◆グレーチング
 道路端の溝の蓋などに使われている鉄製の蓋です。(左図)
 多くの道路では、この蓋の目の長い方が、道路の進行方向に向いて置かれています。
 少し目の粗いグレーチングだと自転車のタイヤが取られて転倒の危険があります。
 

 それを90度向きを変えるだけで随分と安全な道路になると思うのですが。
 
 また、この鉄製のグレーチングは雨の日には滑りやすく危険です。滑り難い素材もあるでしょうが。

◆橋梁継ぎ目部分
 橋の上の継ぎ目部分は、幅5〜10Cmくらいで2Cmくらいの隙間や段差があります。
 タイヤと段差の角が当たって起こるパンク(リム打ちパンク)や転倒の危険があります。
 ゴムなどでカバーができないのでしょうか?

◆トンネル
 トンネル内の通行はなるべく避けたいと思っています。
 でも、通らなければならないコースも多くあります。
 感覚的には専用レーンが設けられているトンネルは新旧を問わず半分以下のような気がします。

◇トンネル内には歩行者、自転車通行可の専用レーンを設けてほしい。
◇トンネル内の証明を明るくしてほしい。
◇最低限、トンネルのどちらか一方に少し幅広の路側帯を反射板などで明確に区切ってほしい。
◇そしてトンネルの手前に横断歩道を設けて、右(或いは左)に歩行者、自転車通行可の路側があるので右(或いは左)に横断して通行するようにを案内してほ しい。


◆路側帯ペインティング
 自転車は車道の道路 端に描かれた白いラインの外側(路側帯)を走るように決められています。
 しかし、白いラインは道路脇に一定の幅で描かれているわけではありません。幅が1mもあり快適に走っていると、どんどん狭くなり最後はなくなってしまう ことがあります。

 こんなところにも自動車優先の思想が見えます。








 今回は中途半端な書き込みになりました。道路の構造が強者(自動車)優先であることは間違いありません。
 道路の管理者は、自らの足で歩いたり自転車で一度道路を利用して見てください。

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