09/06/29
朝日俳壇、歌壇のことなど
書き留めておきた
いことが溜まるばかりです。
書いておかないと失念しまうので手帳とパソコンに書きおくのですが、それを「残日録」にまとめることは相当のエネルギーを要します。脳と肉体の衰えは避
けようもありません。
◇横須賀市長選挙
昨日投開票された横須賀の市長選挙で自公民の推す候補者が落選しました。
横須賀は日米の軍事基地のある街です。
それよりも小泉純一郎元首相の選挙区であり「世襲」の息子が、同じ選挙区から立候補するとのこと。親馬鹿の純一郎元首相は落選した候補者の応援演説にも
駆けつけていたそうです。
民主党はなぜ、自公と相乗りをするのでしょう。
政治には柔軟な対応も必要ですが、原理原則を貫くことも大事なことと思います。
相乗りが選挙民から「拒否」されていることを知るべきでしょう。さて、官僚出身の候補者を自・公・民・社民が推している兵庫県知事選はどうなりますか?
この候補者は国内のどこかで災害が起きればそれは他の地域にとって「チャンス」と公然と発言するような人です。
「関東大震災なんかが起これば相当ダメージを受ける。これはチャンスですね。チャンスを生かす、そのための準備をしておかないといけない。」
(08/11/12 近畿ブロック知事会議にて)
◇鶴彬(つる・あきら)
「手と足をもいだ丸太にしてかへし」など過激な句が有名
な反戦川柳作家・鶴彬の「鶴彬全集」を入院中に読んで紹介したい思っていますが、中々歯ごたえが
あります。鶴彬は難しい。
鶴彬は石川県高松町生まれ、29歳の若さで治安維持法違反で拘留されたまま亡くなっています。今年は生誕100年、没後70年記念事業としてドキュメン
タリー映画「鶴彬-こころの軌跡-」(神
山征二郎監督)が製作
されています。自主上映なので上映会場をチェックして見に行きたいと思います。
◇太宰治
太宰治も生誕100年です。書店には平積みのコーナーができていました。
井上ひさしさんの「太宰治に聞く」を読んでいます。こまつ座の「人間合格」も機会があれば見てみたいですね。たまには舞台もいい
ですね。
数年前に舞台で見た三浦綾子さんの「銃口」を読んでいま
す。早く読了して紹介したいと思っています。
◇ドキュメンタリー映画
最近見たドキュメンタリー映画も紹介したいと思っています。
落語家の柳家小三治さんの日常を記録した「小三治」は、小三治さんの人間像はよく描けていましたが、それ以上ではありませんでした。小三治ファンがプロ
モーション映画と見れば楽しめます。
ケニアのストリートチルドレンを描いた「チョコラ」は日本人スタッフによる映画です。
子どもの笑顔がよかったです。もう少し紹介したいと思っております。
◇陸上競技
陸上の日本選手権が開催されていました。100m女子決勝に日本記録保持者の福島千里さんが棄権したのは残念でした。
テレビを見ていて気になったこと、見た目では男子選手のユニフォームは10年来変わっていないように見えますが、女子は臍だしスタイルです。
◇パチンコ、テレビCM
サラ金と同じように市民権を得たのでしょうか?
少し落ち目?のタレントやアニメの主人公を使ったパチンコ台のCMが公然と流されています。
パチンコ常習からサラ金、多重債務、自己破産といった流れがあるようで、そのうちに書いて見たいと思います。
◇似非エコ
今日(29日)の朝日新聞に「心の肥やしマイ菜園人気」と題した記事がありました。家庭菜園や市民農園での野菜つくりがブームだとし、「生活不安とエコ
ロジーの意識の高まりが背景にあり、ブームはさらに広がる」という、かくまつとむさんのコメントを掲載しています。
企業の叫ぶ似非エコに騙されないようにしたいものです。
私たちももう少し不便な生活をしませんか?
◇テレビのプロ野球中継を見ませんが、人気があるのでしょ
うか?
プロ野球の人気はどこにいくのでしょう?
さて、29日付けの朝日新聞の俳壇、歌壇より惹かれた句や歌を紹介しようと思いますが、ぼんやりした頭では読みきれません。
◆朝日俳壇
特に俳句は難しいです。読みきれなくイラついています。
◇うるうると六月の月落ちもせず(小山市・木原幸江:金子兜太選)
この句も何とはなしに好きなのですが、「六月の月落ちもせず」が十分に理解できずにおります。
読者も悩ませるのも佳い句の条件でしょうか?
◇蛍火を亡妻としか言いようがない(大津市・田中八郎:金子兜太選)
蛍のほの暗き蛍光色の光を見て亡き妻を思いだしているのか。
「言いようがない」も難しいですね。
◇扇子の手とまり心の動きをり(小樽市・森井脩策:長谷川櫂選)
将棋か囲碁の対局でしょうか、ゆらゆらと動いていた扇子が止まりました。よい指し手を見つけたのでしょうか?
と考えましたが、そんなことでは相手に悟られてしまいます。
ぼんやりと過ごしていたのに、ふっとあることに考えが及び知らぬ間に扇子の手が止まっていたのでしょう。
◇水替へし金魚しばらく虚ろなる(東京都・鈴木ひさお:大串章選)
最近、金魚を飼うこともありませんが、確かに新しい水では金魚も暫くはポカンとしているような景色は記憶にあります。
◆野坂昭如さんの句集
脳梗塞で倒れられていた野坂昭如さんが脳のリハビリにと俳句を作っておられ、その記録が「ひとり連句春秋」という本になったという記事が俳壇欄の下に載っていました。
何句かが紹介されていました。
<逝く春やもうじき俺は歩き出す>
<水ぬるみセーラー服の薄き胸>
<雨蛙今年はどこが飢えるやら>
<猫の恋にらみは団州仕込みなり>
<知らざあ言って聞かせやしょう>
私の好みは<水ぬるみセーラー服の薄き胸>です。
買って読んでみたいです。
◆朝日歌壇
◇三方を見通しの利く場に羊歯を敷き用心深く猪(しし)は仔を産む(四万十市・島村宣暢:馬場あき子選)
猪はこうしてお産をするのですね。
お産の時は一番無防備な状態でしょうから、万全の注意を払っているのですね。
◇後ろから笑い声して黒板の数式が歪んでいるを知る(奈良市・杉田奈穂:佐佐木幸綱選、永田和宏選)
昔は、板書のうまい、きれいな字を書く先生と、無頓着、乱雑な先生がいました。
生徒も、教師の癖を楽しんでいたようなところがありましたが、今の教師は黒板をきれいにうまく使われるのでしょう。
◇われを叱る元気な妻戻りて苦笑ひせり介護のわれは(東京都・近藤美濃:佐佐木幸綱選)
先週の朝日歌壇(残日録
09/06/22)では遠慮がちに介護される歌が多かったですが、今週はカラッとした歌です。介護されている妻が介護してくれる夫に小言でも言われるので
しょうか?
◇見た目よき蝶々結びはすぐ解ける口先だけの言葉のように(筑紫野市・岩石敏子:佐佐木幸綱選)
若い人の歌でしょうか?
口先だけの男であった反省しきりです。
◇あじさいの坂登りくる自転車の海鞘(ほや)売りの声、も一度聞きたし(石巻市・須藤徹郎:高野公彦選)
絵が浮かびそうな歌です。
海鞘売りは、自転車を押して坂を登ってくる中年の女性でしょうか?あるいは坂を一気に駆け登る働き盛りの男性でしょうか?
◇立葵(たちあおい)いつもの角に咲き始む去年のようにおととしのように(東京都・志摩華子:永田和宏選)
立葵は多年生ですから、毎年同じところの咲くのは当たり前ですが、改めて同じところに咲いているのを見ると去年も一昨年もここに咲いていたのだと感慨深
くなるのはなぜでしょう。
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