05/02/15
どこまで行くかDoCoMo
また、また、株式会社NTTドコモ(首都圏及び関東甲信越がサービスエリア)で個人情報が流出しまし
た。
個人情報の流出については、この「残日録」では何回か(02/10/10、04/10/08、04/11/20)取り上げてきたテーマです。
個人情報の流出は、いくら金を掛けたシステム(ハード/ソフト)を作っても防げないこと、そして内部の者による犯行が増えること、効率第一の企業運営が
その原因であることを指摘しておりました。
◆報道内容
◇「ドコモ、顧客2万人の情報流出 大半が地震被災者」朝日新聞(02/14 15:56) http://www.asahi.com/national/update/0214/009.html
当初、PHSの契約者300人の情報が漏れたと発表していたが、実は携帯電話の利用者24,632人の電話番号、住所、氏名、固定電話の番号が流出して
いたと報道されています。
◇「NTTドコモが顧客情報を約2万5000件漏えい,内部犯行の可能性」日経ITPro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20050214/156143/
事件の発覚は、社内調査からではなく新聞社からの問い合わせを受けて社内調査をしたとのことです。また、その新聞社はすべてのリストを持っていたそうで
す。
流出したリストは社内の特定のコンピュータからしか取り出せず、このコンピュータの操作には眼球で個人を特定する虹彩認証や24時間の監視カメラなどを
備えた高セキュリティ・ルームに設置してあるとのことです。
◆ドコモでは、02年に子会社の社員が、04年には派遣会社の社員が個人情報を持ち出しています。04年9月から「情報セキュリティ部」と言う組織を設置
して個人情報の保護に努めてきたとドコモは弁明していますが、教訓は何も活かされていなかったようです。
いくら高いセキュリティレベルの仕組みを作っても、盗む気になった者には何の障害でもないのです。
◆盗まれた個人情報が、新聞社にわたっていたと言うことは、コピーがあちこちに出回っていることが想像されます。「情報」漏洩の怖さです。犯人が捕まって
も、オリジナルを回収しても、被害者の救済には意味のないことです。
◆携帯電話業界では、新規端末の発売競争、仕組みもよく分からない値引き合戦等々、事業者間でシェア獲得のための熾烈な競争をしています。
再発防止策を講じると言っていますが、目先・手先の「策」ではなく本質的な対策をとって欲しいものです。事業者は、目先の金儲けより大事なもののあるこ
とに早く気がついて欲しいと思います。
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