07/12/26 翼賛報道?
女
性用下着を近隣の民家に投
げ捨てたとして、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで男性が逮
捕された事件の報道で、この会社員の氏名や住所、連行される姿まで報道されていることについて、匿名報道されるべきではないかと書きました。(残日録07/12/05)
また、各メディアが同じように報道をしていることも異常ではないかとも書きました。
昨日(25日)、不法投棄の容疑で逮捕されていた男性は、94年の殺人事件の容疑により再逮捕されたと報じられています。
<朝日新聞の記事より引用>
「昨年6月以降、茨木市で女性用下着が民家の庭などに投げ捨てられる事件が相次ぎ、目撃証言などから○○容疑者が浮上し
た。府警が今月2日、○○容疑者を廃棄物処理法違反容疑で逮捕。下着に付着した体液などから採取されたDNA型を、警察庁のDNA型データベースで照合し
たところ、14年前の
殺害現場に残された体液のものと一致した。」(○○は被疑者実名、引用者が匿名表記とした)
「女性とトラブル、衝動的に殺害か 14年前の強殺事件」(朝日新聞 07/12/25)
この被疑者は、随分前から警察に内定されていたようです。
警察は、12月2日の不法投棄容疑での逮捕(別件逮捕?)時には、殺人現場の遺留物と不法投棄事件の遺留物のDNAが一致していることも分かっていたの
でしょう。
そして、マスコミにこの被疑者が殺人事件の被疑者だとの情報をリークし、連行される姿まで写真に撮らせていたのだと思います。
マスコミ各社は、警察のリーク情報を信じ、重大事件の被疑者だからと名前も、住所も、連行される姿まで報道したのでしょう。
不法投棄容疑だから匿名報道、殺人容疑だから実名報道と、罪の軽重により、実名報道されてもよいとは思いません。
罪が確定されるまでは無罪が推定されると言う推定無罪の原則から、匿名報道されるべきです。
実名報道の問題はさておき、マスコミ各社がが警察発表を検証した結果の報道だったのでしょうか?警
察発表をそのまま垂れ流しているとしか思えません。
拾ったお金を交番に届けた善意の女性を、警察が横領事件の犯人に仕立て上げていった「警察官ネコババ事件」で、警察発表を疑い、冤罪に陥れられようとし
た女性を救ったのは読売新聞の報道でした。(残日録
05/11/05)
「警察官ネコババ事件」は1988(昭和63)年のできごと、20年後の日本のマスコミはこのように堕落しています。
事件報道でさえこのように、警察発表を垂れ流しているのですから、憲法や政治にかかわる報道のありようは推して知るべしです。
翼賛体制は、静かに進行しています。注意深く監視しましょう。
◆テレ
ビ
在宅していると、テレビを見る機会があります。
テレビから流れる情報についての独り言です。
◇パチンコ屋のCM
パチンコ機器メーカー、パチンコホール運営会社などのCMが朝から流れています。
パチンコをするためにサラ金からの借り入れ、多重債務、自己破産との流れがあると思われます。
パチンコが健全な娯楽だと思っている人はいないでしょう。
競馬や競艇、競輪のCMも同様に公営とは言え博打のCMは如何なものでしょう。
◇サラ金のCM
サラ金のCMが目に付きます。一時自粛されていたように記憶していますが、いつの間に市民権を得たのでしょうか。
ある事件で被疑者についてのインタビューの中「サラ金から借金が・・・」との発言を、アナウンサーは「消費者金融から・・・」と言い換えていました。
広告主のポチと化したテレビです。
民放は広告主の、NHKは時の政府の飼い犬です。
◇コメンテータ
情報番組に出て来るコメンテータの顔ぶれは、どの局、どの番組でも変わらないのはなぜでしょうか?
ビル・トッテンさんがコラムに書かれていましたが、テレビに出演しているコメンテータは結構自由に発言しているそうです。
しかし、テレビ局に気に入らない発言をする人は、次から呼ばれないとのことです。
あちこちのテレビに出ている似非文化人のコメンテータは、機を見るに敏感な輩なのでしょう。
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